歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <23> 13日目 古代アゴラの遺跡からアクロポリスの丘に上る。

<13日目>

2018年 5月26日 土曜日 アテネ 暑い。29度。

<アテネAthens 古代アゴラの遺跡を巡る>
5:30に目が覚めるが、7:00ごろまで暗い。
レセプションでランドリーを依頼。なんと10€(約1,350円)だ。


9:00にホテルを出る。
昨日行った、アティナス(Athinas)通り沿いの「Cafe Veneti」で朝食。
ソーセージの入ったクロワッサンとカプチーノ。5.7€。今日は混みあっている、テラス席で食べる。

今日の朝食クロワッサンとカプチーノ

通りを眺めていると、ギリシアに入って日本車が増えた。タクシーもピックアップもだ。他にはオペル、フィアット、メルセデス。日本車も日本仕様とはスタイルが違っているので、車種が分からない。
その時iPhoneに、Booking.comからメール。またバーリ(Bari)のホテルからカードが使えないとの報告で、カード情報を変更して下さいと入っていた。
仕方ない、此処では無理なので、今日ホテルに戻ったら手続きすることにする。

 

今日はアテネの遺跡やアクロポリス(Acropolis)の丘に行ってみる。
モナスティラキ広場を抜け、ホテルとは反対方向に坂を上がって行くと、直ぐに巨大な壁が現れる。古代ローマの皇帝ハドリアヌスが建てたと言われる、ハドリアヌスの図書館跡(Library Hadrian)だ。
此処でアクロポリスの共通入場券common ticketを買う。何と30€(約4,050円)だ。意外なことに人が少ない。欧米人のグループが数組位だ。
チケットの一部を切り取られて、入場する。遺跡なので列柱やアーチなどしか残っていない。

ハドリアヌスの図書館跡。この入口で遺跡の共通入場券を買う。

次いでGoogle MAPに導かれて、ローマン・アゴラ(Roman Agora)に入る。文字通りローマ時代初期のアゴラだ。アゴラとは今では市場の意味で使われているが、古代は政治、宗教、文化の施設だったと書かれている。

崩れた石柱などの他殆ど何もないが、大理石で出来た八角形の「Tower of the Winds」という美しい塔が残っている。

眼下に落書きだらけのメトロの車両が臨めるアドリアノウ通り(Adrianou)道を通る。片側はテラス席のカフェが並んで、欧米人の観光客がいっぱいだ。
古代アゴラ(Ancient Agora)の入口に着く。此処はソクラテスやプラトンが活躍した時代のアゴラで、広大な敷地の中にパルテノン神殿そっくりのヘファイストス神殿(Temple of Hephaestus)や、古代ギリシアの民主政治の中心である評議会場ブーレウテリオン(Bouleuterion)の遺跡などが点在している。そして何処からも丘の上にアクロポリスが仰ぎ見える。広い遺跡は、殆どが欧米人の少人数のグループが歩き回っている程度で、土曜日だが観光客は少ない。

古代ギリシアのアゴラなどの遺跡。土曜日だが人が少ない。

<アクロポリスの丘に上る>

ここから今まで見上げていたアクロポリスの丘への長い坂道を登っていく。

ゲートに着く。すると突然今まで見たことも無い様な大勢の観光客が現れる。今まで通って来たアゴラの遺跡にはこんな数の観光客はいなかった。どこから来たんだろうと訝しい気持ちになる。その数に圧倒されながら、チケット売り場に並ぶ長い列を横目に、アクロポリスの共通入場券「common ticket」を見せてゲートを潜る。

すると、プロピレア(Propylaia前門)に向かうつづら折りの坂道では、今度は上りも下りも朝の交通ラッシュの様な観光客の渋滞だ。どうも私が辿って来たのとは別方向から来た人たちと合流したようだ。前の観光客の後ろを追いながら登りつめると、漸く丘の上にパルテノン神殿(Parthenon)が現れた。

プロピレア付近は観光客でいっぱいだ。

パルテノン神殿

工事中で周囲の装飾も殆どが失われているが、その大きいのにビックリする。北側には、カリアティディス(Karyatides)という少女像が柱になって天井を支えているエレクティオン(Erechtheion)。下には石造りの円形劇場、ディオニソス劇場(Theatre of Dionysos)が見える。

丘の端にある展望台には青地に白い十字とストライプの巨大なギリシア国旗がはためいている。
此処からは、アテネの市街が一望できるだけで無く、昨日着いたピレウス港やエーゲ海まで見える様だ。またアテネの街中に、標高150mのアクロポリスより高く聳える273mのリガヴィトスの丘(Lykavittos Hill)も指呼の間に望める。

アクロポリスの端には大きなギリシア国旗がはためいている。

美しいエレクティオン(Erechtheion)

アテネのもう一つのランドマーク、リガヴィトスの丘

気持ちの良い風に吹かれて写真を撮っていると、急にiPhoneの電波の3Gが消えて、電波が繋がらなくなった。
あれっ⁈ と思うと同時に、SIMの期限が切れたか‼︎と言う思いが過ぎった。
日本で入れて行った海外データローミング用のSIMは、期限が14日、容量も決まっている。そのため明日にはSIMを入れ替えようと予定していたのだ。
日数はまだ早いが、トルコでもギリシアでもホテルのWi-Fiの電波が弱く、Facebookやネットの検索などはわざわざWi-Fiを切ってSIMの3Gの電波を使っていた位なので、此処で容量が切れたか。しかし、ここまで歩いてこられたのはGoogle Mapのお陰なので、この先どうするんだろうと言う暗澹たる気持ちが湧く。でも一方で、こういう災難って本当に計ったような最悪のタイミングで起きるよなぁ。苦笑いが浮かんでくる。