歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <24> まだ13日目 アテネのトイレで真発見。リガヴィドスの丘に上る。

<13日目ー2>

2018年 5月26日 土曜日 アテネ 暑い。29度。

<リガヴィドスの丘に上る>

古代アゴラからアクロポリスの丘に登って、眼下の市街を眺めながらアテネ観光を満喫!っと思っていた矢先、突然iPhone の電波が切れてしまった。此処までの道案内は殆どGoogleMapが頼りだった。何という絶妙のタイミング!本当に「天国から地獄」、「好事魔多し」を地で行ったような心地だ。苦笑いしか出ない。

仕方ない!此処からは、ガイドブックから引き千切って来た紙の地図が頼りだ。
広い坂道のディオニシウ・アレオバギトゥ通り(Dionysiou Areopagitou)を下って行くと、新しい建物の新アクロポリス博物館(The New Acropolis Museum)に出た。此処は共通入場券の「common ticket」では入れない。別途5€(約670円)で切符を買って入ってみる。
此処も凄い人。しかし昨日行った国立考古学博物館の展示物には、及ぶべくもない。あそこは本当に素晴らしいものばかりだった。しかも、もっともっと人が少なく空いていた。ここは、土曜日という事もあるが、パルテノン神殿に近いと言う地の利が大きいのだろう。

しかし整備された道、この人混み。こちらの道が多分アクロポリスの丘に上るメイン順路なのだろう。しかしこの人たちはアクロポリスからアゴラには行かないのだろうか。

人の多い新アクロポリス博物館

時間はお昼を過ぎていた。
遺跡を下りて来たメトロLine2のアクロポリ駅(Acropoli)周辺のレストランやカフェは超満員で、私が入るようなタベルナや立食いのカフェは無い。
空腹を抱えながらアマリアス大通りを渡り、ハドリアヌス門(Hadrian`s Arch)と、広い敷地にコリント式の数本の巨大な柱だけが建っているゼウス神殿(Temple of the Olympian Zeus)に入ってみる。

巨大なゼウス神殿

昼食はアテネの中心地である此処シンタグマ(Syntagma)から少し離れた場所の方が良いだろうと思い、メトロのシンタグマ駅からメトロLine3に乗る。
シートに座っていると、電車の中を紙のコップを持って、大きな声で喋りながら髭面の物乞いの男が通る。皆知らんぷりしている。街に物乞いは多くいるが、地下鉄の中まで来るのは初めて見た。


エヴァングリスモ駅(Evangelismos)で降りる。
駅からヴァシリシス・ソフィアス通り(Leof. Vasilissis Sofias)を渡って、正面の坂道を登って行く。既に14:30を過ぎた。

途中のカフェでカプチーノとミートパイを食べる。6.8€(約920円)。中に厚切りのハムとチーズ、トマトが入っている。ややパサつくが、お腹が減っていたので美味しい。

今日の昼食、カプチーノとミートパイ

離れた席にいた、細身のシャツに綺麗に散髪された今どきのギリシアの若い男性がトイレから出て来たので、入れ違いに私も行く。

アテネの気候は日差しが強く、湿気が少ない。何か空気の層が薄く、いきなり肌に日差しが射す様だ。ペットボトルを持って飲んでいるが、余り頻繁にトイレには行っていない。街中に公共のトイレが殆どなく、博物館などの施設か、カフェで行くようにしている。

トイレは大便の後だったらしく、まだ便の付いた紙が専用のごみ箱に、便器にも流しきれずに残った便が内側に貼りついている。私は小便をしてまた水を流す。

そして、得心した。

同じなんだ。紙でお尻を拭く西洋人と、ウォシュレットを使い始めた日本人も、出る便は一緒なんだ。西洋人が紙で拭くことを止めないのは、人種的にいつもいつも糞切れが良い体質だからかなぁと半信半疑だったが、どうもそんなことは無いみたいだ。ならば紙にこだわるより、日本人の様にウォシュレットか、いっそ東南アジア圏の様なお尻洗いシャワーにしたら良いのに。


エヴァンゲリスモ病院(Evaggelismos General Hospital)を過ぎると、階段になる。周囲は清潔そうな近代的なアパートメントが並んでいる。街路樹が柑橘類で、黄色い大きな蜜柑がゴロンゴロンと路上に沢山落ちている。誰も収穫したり、逆に掃除したりしないみたいだ。

リガヴィドスの丘に続く階段

街路樹には大きな柑橘系の実がなっているが、路上にも沢山の実が落ちている

何段かの階段を登り終えると、漸くケーブルカーの駅が見える。切符売場に駅員がおらず、何人もの観光客が所在無げに待っている。暫く待った後、やおら駅に併設された売店のおばさんが切符を売り始めた。往復で7.5€(約1,010円)だ。


ケーブルカーが動き始め、しばらくして山頂に着く。此処は標高273mのリカヴィトスの丘(Lykavittos Hill)。アクロポリスと並んでアテネのランドマークだ。日本人の感覚だと、頂上は広い展望台でその脇に小さな売店が併設された風景を考えるが、ここの頂上の主な施設はレストランだ。トルコ・イスタンブールのガラタ塔に登った時も、なんでこんな狭い塔の上に本格的なレストランを作って、肝心の展望台は周囲のテラスだけなのかなぁと違和感を覚えたが。

レストランの脇を通って、白い教会の横にある小さな展望台に向かう。素晴らしい眺望だ。パルテノン神殿のあるアクロポリスの丘が遥かに下に見える。エーゲ海も一望だ。ピレウス港のコンテナ荷揚げ用のクレーンまで見える。陽射しが強かったが、此処は風が気持ち良い。

丘の頂上にある教会

眼下にはアテネの街、アクロポリスの丘も眼下に見える。

またケーブルカーで降りてメトロの駅を目指して、今度は坂を下る。
ヒオス島で下ろしたユーロの200€の現金がもう無くなって来た。現金で払ったホテル代や昨日の長距離バス代などもあるが、ギリシアに入って何もかもが高くなった。もっと節約しなければと強く思う。
駅へ向かう道Marasliの途中にあったATMでユーロ200€を下ろす。
今回はiPhoneの画面で、海外のATMの操作方法の画像を見なくても出来た(笑)
ご利用日時:2018/5/26 22:19(日本時間)
ご利用金額(現地):200.000EUR
ご利用金額:26,990円
ご利用店舗:ALPHA BANK
ご利用後残高:

 

エヴァングリスモ駅からメトロLine3で、モナスティラキ駅に戻ってきた。
アティナス通りを上って行く。朝カプチーノを飲んだカフェが、テラス席の掃除を始めている。どうしたのかなぁと思いながら、昨日サンドイッチと水を買った店にくると、何とシャッターが閉まっている。えっ⁇土曜日のまだ16:30だよ、と思ったが、そうか土曜日だからなんだと改めて気付いた。


この辺りは観光客が足を延ばす地域だ。ある面観光で成り立っている国だから、観光客にサービスする環境を整えている筈と勝手に思っていたが、そうでは無かった。サービス業でも土曜日は早仕舞いなのだ。


兎に角1.5Lの水と夕食を買って帰らなければ。
仕方なくホテルのあるEvripidou通りを曲がらずに越えて、中央市場(Large Pablic market)の方まで来ると、此処は環境がガラリと変わって、タベルナには観光客でない、大勢の地元で働く人たちが集まっている。
しかし私は昼が遅過ぎて、まだお腹が空いていない。
一軒のタベルナで、ガラスケースの中にある「ほうれん草のパイSpinach Pie」を指さして、水と一緒に買って帰る。3.1€(約420円)だ。

 

ホテルに戻って、まずiPhoneのSIMカードを入れ替える。電源を切って新しい「2FLY」のSIMカードを入れ替えてから電源を入れ、データローミングがオンになっているのを確認する。
しかしまだ圏外だ。一旦電源を切って、再起動するが、まだ圏外だ。おかしいなぁと思いながら一旦SIMを抜いて、また入れて、起動。漸く3Gの電波を掴んでくれた。
Booking.comからのメールを開け、新しいクレジットカード情報を入力する。暫らくすると回答がきて、ホテルの引き落としが出来たと。