改札の上にある発車標の電光掲示が、「8:44ムグンファ ソウル行 1ゲート」に変わると、改札が開いてハイキング姿の人達も皆入って行く。私も後に続いた。1番ホームの8番の札の下で待つと、「ムグンファ」がディーゼル機関車に引かれてやってきた。釜…
フロントで私が「アンニョンハセヨ」と声を掛けると、受付の女性はカウンターの後ろで寝ていたらしく、ジャージ姿のまま起き上がって来た。 鍵を返しながら「Check out,please. チェックアウト。プリーズ」というと、宿帳を確認したのか、既に宿泊代はデポジ…
気が付くと、何処からともなく漢方薬の臭いがしてくる。 匂いはこの一画の町並みに立ち込めている様で、歩き進めると更に濃くなってくる。どうやら有名な薬令市(ヤクリョンシ)まで来てしまったらしい。
駅を出ると、周囲は到るところが工事中で、広範囲な部分を交通規制して、一部の道路は鉄板で覆われている。大規模な工事が行われているようだ。 そのまま線路の南側を南北に通る中央路(チュンアンノ)に出た。
昨日は、今日すぐに鉄道でソウルまで行こうと思っていたが、オンドルパンでゆっくり寝られて、身体が回復したためか、昨晩の「湯の町エレジー」の合唱のせいか、内陸の韓国の町に興味が湧いてきた。それに、若い時に読んだ本で、森崎和江の「慶州は母の呼び…
「アンニョンハセヨ!」と声を掛ける。すると奥から小太りな若い女性が出て来た。 「ピン パン イッソヨ?」部屋空いていますか?と言うと、突然韓国語で滔々と説明が始まった。しまった!
ふと隣に立っていた韓国人の男性が、「ここは駅か?」と韓国語で聞いて来た。殆ど聞き取れなかったが、「ニョク(駅)」だけ分かったのと自分もここが大邱駅ではないかと疑心暗鬼だったので、男性の言葉に促されるように「ネー(そう)」と頷くと、彼も私も…