歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <21> 12日目 ついにアテネAthensに着いた!!

<12日目―1>
2018年 5月25日 金曜日  アテネ  晴れ 暑い。28度。

<ギリシア本土・ピレウスPiraeusに到着>
朝6:30、フェリー NISSOS SAMOS号がピレウス港に到着。ギリシア本土、バルカン半島の南端アッティカ(Attica)半島にあるギリシア最大の港だ。

早朝のピレウス港

乗って来たフェリー「NISSOS SAMOS号」

下船。何のチェックもない。バックパックを背負って、黙々と進むみんなの後を付いていく。港には大小多数の船が接岸していて、広大な埠頭には車や人が行き交ってる。下船して出迎えの車やタクシーに乗る人も多い。私は少し離れた場所から随時発車しているらしい無料のシャトルバスを見つけ、これに乗り込んで港のゲートまで行く。

そこからメトロに乗りたいが、何処が駅か分からない。未だ7:00前で出勤の時間帯だろうと、ゲートを出て大勢の人の歩く方に付いていく。前方に大きな駅舎の様な建物が見えてくる。多分あそこは鉄道の駅だろうが、乗り換えが便利な様に近くにメトロの駅があるかもしれない。

それを目指して歩きながら、「Excuse me. Where is the Metro station?」と通り掛かった人に聞く。するとてっきり鉄道の駅と思っていた立派な駅舎を指す。行って見るとそこがメトロ「Line1」のピレウス(Piraeus)駅だった。

 

駅舎の中には片側に切符の自動販売機が並んでいるが、操作が分からないので反対側のひとつしかない切符売り場の窓口に並ぶ。窓口は長蛇の列。窓口のカウンターの向こう側ではコンピュータの具合が悪いのか、中年の男性係員がイライラしながらコンピュータの配線をいじったり、機械の下を覗き込んだりしている。
重いバックパックを背負ったまま30分くらい待って、ようやく順番が来る。
「5days ticket」 と言って10€札を出すと、今日の刻印が打たれた紙のカード、領収書、お釣りの1€が文字通り放り投げられて来た。9€(約1,220円)。

 

改札の機械にカードを当てるとピッと言う。
ピレウスはメトロLine1の始発駅なので、車体中落書きされた車両に乗り込む。
直ぐにいっぱいになって出発。
メトロは地下鉄と言いながら、私の乗ったピレウスから7番目のモナスティラキ駅(Monastiraki)迄はずっと地上を走る。
通り過ぎる建物と言う建物は落書きだらけだ。

メトロLine1のピレウス駅を出発する。

<アテネAthensに到着!!>

モナスティラキ(Monastiraki)駅で下車。

駅を出ると、石作りの小さな僧院がある石畳の広場が広がっている。人の姿は未だ少ないが、鳩が多い。写真などで見慣れた角度では無いが、アクロポリス(Acropolis)の丘が見える。やっぱりアテネに来たと言う実感が湧いてくる。

メトロのモナスティラキ駅 左手にアクロポリスの丘が見える。

モナスティラキの名前の由来となった僧院のある駅前広場。


Google Mapを片手に、オモニア(Omonia)広場方向に向かってアティナス(Athinas)通りを10分くらい歩く。緩やかな上りだ。まだ朝早いので、落書きだらけのシャッターの前で、何人ものホームレスが寝ている。
Evripidou通りとの交差点を左に入ると、すぐ同じような旧びた建物が並び、落書きされたシャッターの横にホテル・アテナイコン(Hotel Athinaikon)と書かれた入口がある。ようやく到着。階段を上ると、2階のレセプションには若い男性がいる。
Booking.comの予約表とパスポートでチェックインはできたが、未だ早すぎるので部屋に入るのはあと1時間待ってくれと。
荷物を預けて、街にでる。

早朝なのでまだホームレスの人が寝ている。

今日の宿「ホテル・アテナイコン」


私はアテネに来てモナスティラキ(Monastiraki)を目指したが、昔は殆どのバックパッカーは安宿街があったオモニア(Omonia)広場周辺を目指したらしい。

オモニア広場はメトロのLine1とLine2が交差する交通の要衝だし、かつての街の中心地だったところみたいだ。しかし私が見た2017年版のガイドブックでは、オモニア広場周辺は「暗くなってから(中略)は、地元の人たちでさえも近づかない」(「地球の歩き方(ギリシア)2017~2018」)と書かれていた。

私は、オモニアより一駅アクロポリスに近く、そこそこ治安も良さそうなモナスティラキに宿をとることに決めたのだ。

 

アティナス(Athinas)通りを駅の方に少し戻ると、道沿いにテラス席を出した「Cafe Veneti」に入る。店内のショーケースでクロワッサンを選び、カフェラテと言ってお金を払う。5.3€(約720円)。やっぱり観光地価格だ。

歩道に出されたテラス席に座る。客はまだ半分くらい。しばらくすると女性の店員がカフェラテと甘いクロワッサンを運んで来てくれる。寝起きの身体には甘いものが美味しい。

朝はやっぱりカフェラテと甘いクロワッサンだね。

8:40 ホテルの部屋に入る。
レセプションには今度はおばあさん。
前精算で、3泊分で114€(約15,400円)。クレジットカードで払う。

「Can I have breakfast? 朝食をつけられる?」と聞くと、外で食べた方が安いと言われる。どこかの案内で、朝食が6€で食べられると書いてあったからだ。

35号室。実質4階だけど大丈夫か?の様な事を英語で言われたが、私が理解していないのを見て、やれやれ英語も満足に分からないのかいと言った顔をして、鍵を渡された。
荷物を担いで階段を登るのは大変だ。しかも廊下が暗く、部屋の入口の扉は光の届かない影になっているので、鍵穴を探すのも手探りだ。
部屋は、シーツは清潔だが質素なシングルの1ベッド。ほかに荷物を広げる場所がない。窓は有るが、立て込んだ近隣の建物に挟まれた隙間の様な空間に向いている。

トイレは、トルコではあったお尻を洗うための水のシャワーは無い。ギリシアはもう紙で拭く文化圏の様だ。
シャワーブースは、シャワーの時周囲をビニールのカーテンで囲って浴びる様になっている。お湯は出るが、カーテンの隙間から水が飛び散るので、シャワー後はトイレもビショビショだ。排水も余りよくないのか、タイルの床に常に水溜りが出来ている。

セルチュクのゲストハウスと同程度だが、セルチュクは朝食付きで1泊15€。こっちは朝食無しで38€。日本円で約¥4,940円もする。

ホテルの部屋「35号室」