歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <31> まだ18日目 ギリシア出国、パトラから海路イタリア・ブリンディシへ出航

<18日目ー2>

2018年 5月31日 木曜日 パトラ 晴れ 暑い。

<パトラ・ニューポート港で出国手続き>

13:15 ホテルで預けていた荷物を受取って、海岸通りに並んで客待ちしているタクシーに声を掛け、「New Port」までと言って乗る。
走り始めて、さっき行った神聖アンデレ教会の姿が見えて来る。それを過ぎて20分位で街の南側にあるニューポートに着く。新しい港湾施設だ。広い構内を走っていると、船腹に「Grimaldi Lines」と描かれたフェリーが丁度港に入って来るのが見えた。あれに乗るのかな。
フェリーターミナルの入り口に着く。7.5€(約1,010円)。

 

13:45 歩いて行くと建物の外から「Grimaldi Lines」のカウンターが見えたので、チェシメの時の路上に建っていた小屋の様な「Turyolトルヨル」のカウンターを思い出して、覗き込んでcheck in出来るか聞くと、中にいた男性が建物の中に入って来てくれとぐるっと腕を廻す。建物の入口まで行って中に入る。内は各フェリー会社のカウンターが並んでいて、その中の「Grimaldi Lines」のカウンターで、さっきの男性を見つけてチェックインする。
日本でネットの「Direct Ferries」で予約した時の予約票とパスポートを出し、ボーディングパスを貰う。特に何も聞かれず。フェリー代は69.05€(約9,320円)。これは予約時に支払い済だ。
15:00に乗船できるらしい。


ベンチにバックパックやサブザックを下ろして、エアコンの効いた待合室で待つ。昼前の目眩も少し落ち着いて来て、ようやく人心地ついた気がする。
売店でパン1€(約135円)、水0.5€(約70円)を買う。

右側が「Grimaldi Lines」のカウンター

ブリンディシまでのボーディングパス

15:00過ぎてセキュリティチェックに向かう。ボーディングパスを見せて、ラゲージのX線検査だ。バックパックやサブザックを機械に通す。出て来た荷物を担いで建物の出口に向かうと、警察官の様な制服に髪を三つ編みにした綺麗な女性のセキュリティが、しばらく待ってくれと言う。10分位待つがなかなかOKが出ない。
「I am waiting in the waiting room. 待合室で待つから」と言って、一旦待合室に戻る。暫らくベンチに座って居ると、先程の女性のセキュリティがわざわざ呼びに来てくれた。

ようやくターミナルビルの外に出ると、船まで送るバスが待っていたので乗る。運転手が船はあそこだよと言った気がしたが、埠頭の中は歩いてはいけないのだと思って黙って乗っていると、私1人だけ載せて出発した。
船は向こう側の岸壁。直ぐ着いた。


フェリーからは未だ船上に載っていた大型のトレーラーなどが盛んに降ろされている最中で、差配をしている職員から、未だ乗船できないので側の岸壁で待つ様指示される。
ターミナルの建物からは荷物を持った乗客が、歩いてこちらに向かって来る。歩いて来られるんだ!と気づき、あのバスの運転手は歩いて行ったらどうかと言っていたんだと、今頃気づいた。
後から中学生位の子供達が教員に引率されて、バスから降りて来た。

今日乗るGrimaldi LineのFLORENCIA号

まだ積み下ろし中で、暫らく待ってくれと。

しばらく待たされ、ようやく乗船する。
この船「Grimaldi Lines」 の「FLORENCIA」号は、ヘレニック・シーウェイズの時と違ってエスカレーターが無い。後から来た団体の中学生達と、狭いエレベーターに順番に待って乗る。
No.5デッキのレセプションでボーディングパスを見せると、No.6デッキだと。
航空機の座席の様な真っ赤な椅子の並んだ部屋で、指定されたシートは164番。
そこの肘掛に、今度は日本から持ってきたチェーンロックでバックパックを繋ぐ。
これでサブザックだけ持って、甲板やトイレに自由に行かれる。
この広い部屋は乗客が少なく、地味な身なりの寡黙な年配の夫婦、年配だが丸坊主で筋肉質の男性、若い2人連れの女性しか居ない。

今日の船室。乗客が少ない。

バックパックをシートに括り付けておく。

<ギリシアを出国する>

予定の17:00を過ぎて18:30に出航。少し前に降り出した雨が止んで、穏やかな日暮れだ。過ぎていくパトラの街を見ながら、私と言う小さな存在が、今までなんの関わりも無かったギリシアのパトラと言う街を離れていくフェリーに乗っていることが、不思議な気持ちだ。
さようならギリシア。離れて行く岸に、午前中に行った神聖アンデレ教会のドームが見えた。

さようならギリシア、神聖アンデレ教会が見える。

夕暮れのパトラ港出港だ。

部屋に人が少ないせいか、冷房が効き過ぎて寒い。サブザックから薄いジャンバーを出して羽織る。横の列の椅子の肘掛けを全部上げて、横になって眠る。
息子がFacebookに孫娘の動画をアップしてくれた。孫娘は僅か会わないうちにまた成長してる。

フェリーはコリンティアコス湾を出ると、ギリシア本土とケファロニア島、イターキ島の間を抜けて、イオニア海(Ionian Sea)を航行中。まだGoogle Mapで航路が分かる。凄い。
下の甲板上で消化訓練が始まる。はじめ実際の火災かと心配したが、ヘルメットに防火服、消火ホースを持った船員が、隣の船員と笑顔で話しているのを見て訓練だと分かってホッとした。

パトラを出たフェリーは島々の間を抜けて、イオニア海へ。