＜18日目ー１＞
2018年 5月31日 木曜日 パトラ 晴れ 暑い。
＜ 出発の準備＞
7:30、ホテル・メディテラネで目覚める。
8時過ぎ、ダイニングに朝食を食べに行く。
クロワッサンとチーズ、トマト、胡瓜、茹で卵、少しのサラミ、そしてオリーブ。
レセプションで、昨日聞き忘れたWi-Fiのパスワードを聞く。
部屋でWi-Fiを繋ぐ。
昨晩は22:00に寝たら、真夜中の1:30に目が覚めてしまった。
すると、今晩のフェリーのチェックインは、出航時間17:00の2時間前までだから15:00だが、一体何処でチェックインするんだろうと疑問が湧いて来た。
チェシメではパスポートセンターのすぐ近くにフェリー会社「トルヨル」のカウンターがあった。
ヒオス島では海岸沿いのフェリー代理店でチェックインした。
今回は何処なのだろう。
そのうち、うつらうつらしながらまた眠ってしまったのだ。
Wi-Fiを繋いで、パトラからイタリア行きのフェリーに乗った旅行者のブログを見てみる。
あった。2017年、パトラからバーリ（Bari）に行っている記事がある。
この人はニューポートのフェリーターミナルでチェックインしている。
海外航路だから、シェンゲン協定加盟国同士でもパスポートチェックがあるのかもしれない。するとチェシメみたいな感じかな。
ちょっと安心した。これら旅行の先人の残してくれたblog記事って、時としてガイドブックより貴重な情報をくれる。本当に助かる。
教会の鐘が鳴った。9時なので9回鳴る。30分だと1回鳴る。お寺の梵鐘の様には余韻を引かず、カーン、カーンと乾いた音で鳴る。
Facebookに私の体調が悪いと書いたので、娘が心配してくれている。
＜ 神聖アンデレ教会＞
11：00、チェックアウト。
レセプションで荷物をキープして貰う。
今日は木曜日だが、パトラの街はまるで休日の様に賑わっている。通りの左右のカフェは満員だし、誰も忙しそうにしていない。
Agiou Andreou通りを南西方面に真っ直ぐ歩くと、海岸通りのAkti Dimeon通りに合流する。そこを少し入ったところに大きな神聖アンデレ教会がある。そこに行ってみる。
聖アンデレはイエスの十二使徒の一人。ローマ時代、この地で殉教し、パトラの守護聖人になったらしい。この教会はバルカン半島でもっとも大きな東方正教会とのことで、緑色のドームを持った大きな建物だ。
敷地の中は今まで歩いて来た街中の賑わいが嘘のように、人影もまばらだ。母親が小さな子供を散歩させていたり、木陰で休む人がいるくらいだ。
建物の中に入る。ここは宗教施設なので入場料や拝観料は無い。建物内部はキリストの生涯を辿った壁画で埋め尽くされている。左手には聖アンデレが殉教した時、磔にされた「X」字型の十字架が置かれている。ちなみにこのX字型の十字架は「アンデレの十字架」として、例えば聖アンデレ（聖アンドレイ）を守護聖人とするロシアなどでは、ロシア海軍旗（聖アンドレイ旗）などにその意匠が使われているらしい。
壁や床のタイルには東ローマ帝国由来と云われるギリシア正教会の紋章「双頭の鷲」が描かれている。
ひっきりなしに地元の人が訪れる。観光客でない、地味な身なりの信者の女性が来ては蝋燭に火を灯して、お祈りをして行く。私も、無事に旅を続けさせてくださいと祈った。
＜パトラPatraで散策中、目眩＞
今はちょっとカフェタイム。神聖アンデレ教会を出て、海岸通りから高台にあるパトラ城に上がって行くアギウ・ニコラウ（Agiou Nikolaou）通りの、坂の途中にあるカフェにいる。
はじめはパトラ城に行ってみようかと歩き始めたが、坂道を相当登らないといけないのが分かったのと、この陽射しの中歩き廻ったせいか、もともと良くなかった体調が更に悪くなってきた。パトラ城は断念して、少し休憩を取ることにしたのだ。
カプチーノとチョコレートのお菓子を頼んだ。3€（約400円）。チョコレートは半分齧っただけで、食欲がない。
日陰のテーブル席に座って居るが、立ち眩みがすごい。視界が少し暗くなる。自分でも大丈夫か心配になる。
しかしとりあえず昼食を取らないと。立ち上がって坂道を下る。
海岸沿いのタベルナに入って、グリーク・サラダを頼む。これなら食べられそうかと。
運ばれてきたサラダは、大量の野菜の中に茹でた鶏肉が混ざっていて、その上にチーズが振り掛けてある。凄い量だ。
全部は無理だったが3分の2は食べた。
コーラと共で7€（約945円）。
このまま休まず、無事にフェリーに乗り込めるか心配になる。
