歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <32> 19日目 ついにイタリア!ブリンディシBrindisiに到着!

<19日目ー1>
6月1日 金曜日  イタリア・ブリンディシ 晴れ 暑い。26度。

< ついにイタリア!ブリンディシBrindisi港に到着>
船中で、時計をギリシア時間から1時間戻してイタリア時間に合わせる。日本からの時差は7時間。
丁度、朝の6時だ。
外のデッキに出て見ると日が昇っている。イタリアの近くを走っている筈だが、周囲は海しか見えない。しかしもう見える海はアドリア海だ。
部屋の前方にあるTVでは、さっきまで日本のアニメを放送していた。音声は多分イタリア語なのだろうけど、音が小さく分からない。

階段で5階デッキに降りると、開いている売店で500mlの水を買う。0.5€払おうとしたが、「How much?」と聞いた。すると、2.3€(約310円)だと!! ビックリした。その顔を見た売り子の男性が、「高いだろ!」と言う様な顔をした。後で飲んだら炭酸水だった。

フェリーはアドリア海に入って、イタリアに近づいた。

船上に陽が昇って来た。

ブリンディシ(Brindisi)の港が見える。長い堤防が延びて、その先に旧い砦の様な建物が見える。遂にイタリアの地だ。ブリンディシだ。

イタリア時間8:40 接岸したが、乗客はなかなか降りられない。此処は紀元前のローマ時代からイタリアの海の玄関口で、ピレウス(Piraeus)の様に大きくは無いが、港はクレーンが立ち並ぶ近代的な港湾だ。
大型のトレーラーが何台も降りる。

イタリア・ブリンディシの港

港内に入って来た。

9時過ぎてようやく下船。
埠頭を歩いて近くの小さなターミナルビルに入るが、何人かの人がいるだけ。一緒に降りた中学生の団体は、迎えのバスに乗ってそのまま行って仕舞った。
建物内では、パスポートチェックも 荷物のチェックもない。建物の外はTAXI乗り場だが、TAXIも、待って居る乗客も誰もいない。歩いているうち、そのまま外に出て来てしまった。外は抜けるような青空だ。
余りのあっけなさに、エッ⁈ どうするの⁇って言う感じだ。未だ頭が目覚めていない。
そうだ、これからブリンディシ(Brindisi)の街に出て、宿を目指さなきゃ。

港のターミナルビル。何の手続きもチェックもない。

閑散とした構内。ここを港のゲートまで歩いて行く。

同じ船室にいた中年の夫婦が先を歩いているので、後をついていく。日差しが強く痛い様だ。
港の中を10分位歩く。隣を大型トレーラーが次々に唸りを上げて通り過ぎる。
ようやく港の施設の出入口に着く。
ゲートには何人か係官がいて、出入りするトレーラーのチェックをしている。

詰所の様な建物の横に、時刻表の書かれた看板が立っている。
係官の1人に声を掛けて、「Where is the bus stop? バスのフェルマータ(Fermata 停留所) は何処?」と聞くと、そこだと看板を指す。
バス停の近くに荷物だけ置いて日陰にいると、後から来たスーツケースを持ったワンピース姿の上品な白髪の女性が看板を見ている。近寄って「Excuse me. Does this bus go to station? このバスはスタシオーネ(Stazione 駅)に行きますか?」と聞くと、時刻表を見て、「Maybe 多分」と言った。

フェリーで一緒だった中年の夫婦は、ひとつだけある建物の日陰になったベンチに座っている。

港のゲートにあるバス停(フェルマータ)

しばらく待ってようやくバスがきた。
前から乗って、指で行先を指すようにして、運転手に「Railway Station?」と聞くとイエスの様だった。「How much ? 運賃は幾ら?」と聞くと、チケットを見せて1.5€(約200円)と。ユーロの小銭で払う。
私が乗ると、あの白髪の女性も乗って来て、運転手にスタシオーネに行くか聞いて、私に大丈夫よと教えてくれた。
結局、あの中年の夫婦は乗らなかった。

バスの切符1.5€

<ブリンディシ市内へ>

バスは入り江になった港に沿って、大きく弧を描いて走る。

港の近くから城門の中に入り、狭い路地を走って行く。路が狭い上に路上にはびっしりと車が駐車している。中には斜めに無理やり入れた車が、他の車より飛び出て駐っていたりする。クラクションでも鳴らして退かさせるのかと見ていると、殆ど速度も緩めないままギリギリですり抜けて行く。何処の国でもバスの運転手は上手い!

 

ようやくブリンディシ駅に着いた。
あの白髪の女性も降りたので改めてお礼を言う。
女性は窓口で切符を買うと、ホームに入って行った。
私は駅で荷物を預けて、今日の宿にチェックイン出来る時間まで、ブリンディシの街を歩いてみようと思っていた。宿はB&Bで、予約するとき到着時間を13:00としてしまったので、それまで開かない。

荷物を預ける場所を探して小さな駅舎中歩いたが、見つからない。イタリアの駅には改札が無い。駅の職員もいないのでホームに入って行くと、掃除の女性がいたので、「Excuse me. Where is Baggage Keeping ? 」と、荷物を預ける場所は何処か聞くと、悪いわねーと言う顔で、「Close クローズ」と。
ガッカリした。

しかしこのまま荷物を担いで街を散策するなんて出来ない。とりあえず宿を目指して行ってみることにする。
しかしお腹がすいた。
駅前にカフェがあったので、そこに入り休憩だ。
先に 日陰のテラス席に荷物を置く。店に入って、クロワッサン(イタリアではコルネットCornettoと言うらしい)とカプチーノを選び、注文する。店主が運んできてくれる。両方とも1.8€で、合計3.6€(約490円)。小銭を数えて渡す。
テラス席で飲む。甘くて美味しい。
しかしどの国も鳩が多い。
日本だと神社仏閣位しか見ないが、トルコもギリシアもイタリアも街中にたくさんいる。人を恐れず、椅子やテーブルの下まで入り込んでくる。

困ったときはカフェで休憩

そして甘~いカプチーノだ。

とうとう3か国目のイタリアまで辿り着いたぞ!