歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

インドひとり旅(1997年) <8> まだ3日目 プリ―(Puri)の町、ジャガンナート寺院のお祭りの只中で

<3日目ー2
1997年11月14日 金曜日 プリ―(PURI) 晴れ

<早速食事で大変 「Nilachel Ashok」で昼食>
ゲストハウスの「Hotel love & Life」に到着した。
部屋を見たあとレセプションに戻り、「I`ll take that room.」と言って宿泊することにする。デポジットに1泊分の宿代を払う。
single、no A/C、attached bathの部屋で、1泊Rs 125(438円)だ。
Check inとcheck out timeは同時刻で、此処ではAM8:00.だと。

もう昼すぎで食事がしたいので、ダイニングは何処か聞くが、今は閉鎖中だと。
宿にダイニングがないのでは仕方ない。外で食事の出来そうなところを捜そうと、部屋の入口の南京錠の外鍵を、日本から持ってきた自前の南京錠に替えてから外に出る。

隣は同じようなゲストハウスの「Gandhara」で、ここでも敷地内に日本人旅行者を見かける。
入ってレセプションでダイニングがあるか聞いてみるが、宿泊者用で食事だけの利用は出来ないと。
宿泊を此処にすれば良かったなァと後悔するが、仕方ない。

道でサイクルリキシャを捜して、「Please take me to the restaurant.」と、レストランに連れて行ってくれと頼む。駅からゲストハウス迄料金交渉せずにRs 4で来たので、気が緩んでいたのか何も決めずにリキシャに乗り込んだ。

プリ―(ガイドブックの地図)

乗り込んだサイクルリキシャは、Chakratirtha Rd.をPuri駅の方に向かうが、曲がらずにそのまま進んだ。川を渡って進むと、左手にセキュリテュイの居る門のあるホテルがあり、どんどん中に入って行く。
花の咲いた広大な前庭を抜けると、ホテルの車寄せに出る。ここには兵隊のようなカーキ色の服にブーツ、ベレー帽姿のセキュリティが居る。
ゲストハウスから出てきた旅行者だから、相応の安いレストランに案内してくれるかと思ったが、駆け出しの外国人旅行者と足元を見られたのか、連れて行ってくれたのは分不相応な豪華Hotel「Nilachel Ashok」だった。

恐る恐る中に入り、レセプションで「Where is the restaurant?」と聞くと、私の姿を一瞥したが、外国人だからと思ったのか教えてくれた。
テーブルクロスの敷かれたレストランで、フライドライス(チャーハン)を食べ、teaを飲む。美味い。Rs113(約396円)だった。

しかし、これからいつもいつもこんなところで食事するわけにはいかない。どうやってレストランじゃない、清潔で安価な食堂を探したら良いんだろう。途方に暮れる様だ。

豪華ホテルのレストランで、昼食を摂るはめに

食事を終えてHotelの玄関から出てくると、車寄せで先ほどのリキシャワーラーが待っていた。
あれっ?と意外な気がしたが、考えてみればまだ運賃を払っていなかった。

再び乗っていこうとすると、チップを払ってくれとセキュリティの方を指差す。セキュリティも口髭を生やした眼光鋭い顔つきで、当然との顔つきでこちらを見ている。
何でセキュリティにチップを払わなければいけないんだ?一瞬そう思ったが、ワーラーの何かセキュリティを恐れているかのようなおどおどした態度を見ると、そうか、この高級Hotelの敷地にはサイクルリキシャは入れなかったのだと合点した。
今回はたまたま外国人が乗り付けて来たので許したが、ここで客待ちをさせてもらったのはセキュリティの計らいだったのだ。
仕方なく、セキュリティにチップRs.10(約35円)を渡すと、黙って、一寸会釈した。


そのままこのサイクルリキシャで買い物に出かけた。
ゲストハウスのシャワーよトイレを見た時、ビーチサンダルを買わなければと思ったのだ。履いて来たハイキングシューズでは、びしょびしょに濡れて仕舞うし、裸足では抵抗があった。

Puriの裏路を抜け、ジャガンナート寺院(Jagannath Mandir)前から続くメインストリート「Grand Rd.」に出ると、物凄いに賑やかさだった。
カルカッタのツーリストオフィスで貰ったオリッサ州の地図の案内には、ジャガンナート寺院のお祭り「ラタ・ヤトラ(Ratha Jatra)祭」の写真が載っていつ。祭の期間中だけご本尊を乗せた山車が3基、寺院から出てグンディチャーのいるマウシマ―寺院(Mausima Mandir)迄町中を練り歩くと書いてあった。
この神聖な行列を見たものは福徳があると信じられていて、山車の周りにはそれを拝みに来る信者や観光客で通りが埋め尽くされている写真も載っていた。
昔はジャガンナートの山車に轢かれて死ぬことを望み、行進する車輪の前に身を投げ出す信者が後を絶たなかったことから、イギリス植民地政府が「飛び込み自殺」の禁止令を出したそうだ。

ジャガンナート寺院のお祭り「ラタ・ヤトラ(Ratha Jatra)祭」の写真

確かプリ―はヒンドゥー教の四大聖地の一つに数えられているらしい。
でも「ラタ・ヤトラ祭」は6月から7月にあると書かれていたはずだ。
この人出は、そのお祭りではないにしろ、何かの例祭が行われているみたいだ。

左右に商店街、その前に二重三重に置かれた車やオートリキシャやサイクルリキシャ。しかしびっくりしたのは、Grand Rd.の大通りの両脇に、きれいに二列に並んだ夥しい数の物乞いの列だった。こんな多くの物乞いをはじめてみた。
その間を沢山の男達、綺麗なサリーや、年若い娘達のシャルワール・カミーズ(パンジャビドレス)姿が寺院に向かって歩いていく。

私の乗ったサイクルリキシャが路地からGrand Rd.に出てきたところが、丁度多くの参拝者がジャガンナート寺院に向けて歩いて行く途中で、リキシャはまるでその人々の流れに逆行して走る様になり、多くの参拝者が怪訝な眼差しでジロジロ見ている。
こっちは神聖な行事を穢してしまってと、もう消え入りたいような気になっているのに、しかし前で漕いでいるリキシャワーラーは、同じヒンドゥー教徒なので恐縮しながら進んでいるかと思いきや、周囲の目など全く意に介さない様で平然として居る。

コンクリートで出来た建物のマーケットに停まると、ワーラーがここで待っているから行って来いと云うようなことを、身振り手振りで話す。

私も分かった様な顔で頷き、中に入って行った。
中で、白い薄い生地のインド服(クルタ・パジャマ)とビーチサンダルを買った。
インド服(クルタ・パジャマ)は、Rs 160(約560円)。ゲストハウスでシャワーをする時必要なビーチサンダルは、Rs 40(約140円)。2LのペットボトルのミネラルウォーターはRs 12(約42円)だった。
下着のパンツを買おうとガラスケースの中を覗くが、ブリーフ形のものばかりだ。日本ではいつもトランクス型なのでそれを捜したが、無い。まあ、またの機会に買えば良いか。

インド服(クルタ・パジャマ)などを買う

買物を終え、再び待って居たサイクルリキシャに乗って「Love & Life」に戻る。途中Grand Rd.にも「State Bank」があるのを見つけた。ここでも両替が出来るかな。
サイクルリキシャは、いろいろ廻って貰ってRs 20(約70円)だった。