歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

インドひとり旅(1997年) <16> 9日目 ニューデリー(New Delhi)に到着

<9日目ー1
1997年11月20日 木曜日 ニューデリー(NEW DELHI)  晴れ

<2305 Rajidani Exp.の朝>
AM6:50 ポットのチャイが配られる。
既にカルカッタのハウラー駅を出発して、17時間以上経っている。

ポットは小さな魔法瓶のようなもので、蓋を開けるとカップになっていて、紅茶のティーバッグが一つ入っている。瓶の中には湯とミルクと砂糖が混ざって入っていて、その中にティーバッグを入れる。
前の座席に座って居る、水ポンプ会社の「Managing Director」の男性が、私の魔法瓶を取り上げて、こうしてやるんだとシェイカーの様に何回か振ると出来あがった。
コーヒーも選択できるが、それは粉末のネスカフェの様だ。
朝食が出る。バターを挿んだトーストに、オムレツと、オレンジとアップルのミックスジュース。
列車のトイレに2度行くが、下痢が続いている。

前席の親切な男性は、ニューデリー(New Delhi)駅に近づくと名刺の裏に自宅のアドレスを書いて、うちにこいと誘ってくれた。
私はお礼を言いつつ、たどたどしい英語で「I`m not feeling well and my return home day is near.」体調が良くないし帰国も近いのでと、今晩はYMCA Hotelに行くと言いながら、「It was nice to talking with you.」といって握手して別れた。

<ニューデリー(NEW DELHI)駅に到着>
10:40、「2305 Rajidani Exp.」は、ようやくニューデリー(NEW DELHI)駅に到着した。
出発から21時間掛かった。チケットに書いてある距離は1,530Km。カルカッタからプリ―に行ったとき(502Km)の約3倍、殆どインド横断だ。

プラットフォームに降り立ったが、左右を見渡しても駅舎の建物が見えず、どっちに行けば目指すパハール・ガンジ(Paharganj メーンバザール)側の出口に出られるか分からない。
そうだ、確か見た本の中に、プラットフォームの数字の若い方がパハール・ガンジ側の駅舎だと書いてあったのを思い出した。
階段を上って、線路を跨いでいる連絡橋を左に行く。

ニューデリー(NEW DELHI)駅に到着したが

目指すパハール・ガンジ(メーンバザール)側の駅前は、押し寄せるリキシャワーラーや呼び込みの人たちで大混乱だ。
「リキシャ?」「どこへ行く?」「トモダチ?」「Hotel?」と今にも連れて行かんばかりに袖を引く。最初のカルカッタなら怖気づいて仕舞うところだが、どうも今は少しのことでは大丈夫の様だ。僅かな間だが、少しづつインドを学んできた賜物かな。
しかし目指すコンノート・プレイス(Connaught Place)がどの方向なのか分からない。
カルカッタで良い宿だったので、デリーでもYMCAに泊まろうと思っていたが、それはコンノート・プレイスの近くにあるはずなのだ。

一度は客引きのリキシャに乗ってしまおうかと思ったが、駅前の雑踏の中でバスを待っているらしいシャルワール・カミーズ(パンジャビ・ドレス)姿の若い二人連れの女性に、「Excuse me. Could you tell me ,what way to Connaught place?」と左方向を指すと、そうだとうなずいてくれた。
インドでは道を聞くとき、3人に聞けと、プリー(PURI)の駅であった日本の若い男性が教えてくれたが、とてもそんな余裕は無くそのまま左方向に歩き出した。
しばらく進むと、雑踏も「超」が付く過密さからいつものインドの雑踏に変わってきた。

通り掛かったオートリキシャを捕まえて、「ジャンタル・マンタル」(Jantar Mantar)へ行ってくれと言った。「ジャンタル・マンタル」自体が目的地ではないが、目印となるような場所を他に知らなかったのと、昔の天文台の遺跡も見てみたかったのだ。
ガイドブックなどには、ムガール帝国時代の18世紀に建設された、日時計や天体観測施設だと書いてある。

ニューデリーのコンノートプレース附近

運転手は怪訝な顔をして走り始めたが、なかなか着かない。
そのうち走っていたオートリキシャが、整然とした街並の中の道路際で止まった。
道路の形状から、円形のコンノート・プレイスの外周道路Connaught Circusの何処からしい。
しかし有名な遺跡で観光地であるはずの「ジャンタル・マンタル」に何故かなかなか辿り着けず、違和感を覚えながらも業を煮やして、Rs.15(約53円)を払って降りる。

人通りの少ない外周道路に立って、別のオートリキシャを捜す。
今度は「YMCA」に行ってくれといったが、今度着いたのは「YWCA」だった。Rs.10(約35円)を払って降りるが、しかしそこはゲストハウスではなくOfficeのみだった。

またオートリキシャを乗換えて、やっとサンサッド・マルグ(Sansad Marg)沿いにあるYWCAのゲストハウスに着いた。Rs.15(約53円)。