歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

ミャンマーひとり旅(2017年) <75 最終回> 21日目 帰国 しかしヤンゴン空港のイミグレで立ち往生

<21日目ー7

2017年 6月11日 日曜日  ヤンゴン 雨 時々曇り 27度。

<帰国 ヤンゴン空港>
アウン・サン博物館、イエイウェイ(Yay way)のヤンゴン日本人墓地(Yangon Japanese Cemetery)に行ってから、16:00 ヤンゴン空港第2ターミナルに到着する。いよいよ帰国だ。
此処は6月1日にマンダレーに行くときに乗ったdomesticの隣の、internationalのターミナル2だ。
タクシーのドライバーに、30,000ks(約2,400円)とチップを渡してお礼を言う。場所の分かりずらい日本人墓地を捜して、周りの人に尋ねながら捜し当ててくれた。本当に感謝だ。

チェックインは17:00からなので、セーフティチェックを受けてからターミナルビル内に入り、カウンター前の広いロビーで待つ。
その間、人が来て柱の前の筆記台でしきりに何かを書いている。
もしかして出国カード?
普通空路で入れば、飛行機の中で入国と出国が両方繋がったEDカードを書いて、入国時に返してもらった出国分を、出国時にimmigrationに提出する。
しかし私はミヤワディ(Myawaddy)からの陸路入国なので、入国時には出入国係官から手渡されたザラ紙に印刷されたarrivalカードしか書いていない。
出国時には出国カードもいるのかなぁと疑問に思っていたのだ。

ずっと昔、徒歩でパキスタンからインドへ国境を越えたが、あの時はどうしたんだろう。
確かパキスタンのイミグレで、一人しかいない係官の前で、パキスタンはどうだったなどと聞かれながら、パスポートを見て係官が大きな台帳の様なものに記入していただけだった。最後には記念写真まで撮って貰ったりしたが、肝心の出国カードなんて書いたかなぁ。
あんまり前で、すっかり忘れて仕舞った(笑)。
入国先のインドでは、先にイミグレで係官にチェックを受けている人を横目に、机上に置かれていたザラ紙の様な入国カードを慌てて書いたような記憶があるが。

ヤンゴン空港国際線の出発ロビー checkinカウンターがまだ開いていない

搭乗便のThai Airのカウンターが開き、check in。
RGN(ヤンゴン) 19:45 → 21:40 BKK(バンコク)
BKK(バンコク) 23:50 → 08:10 NRT(成田空港)
ミャンマーとタイの時差は、タイの方がミャンマーより30分だけ進んでいる。
だから搭乗時間は1時間25分位。
一方、タイと日本の時差は2時間だから、搭乗時間は6時間20分位になるはずだ。
2枚のボーディングパスを貰い、「This luggage will go to Narita Airport, right? 荷物は成田空港までですよね」と、グランドスタッフに念を押す。

二階に上がるとimmigrationだ。
うしろの柱に付いた台を見ると、出国カードが置いてある。
これが単独で置いてあるのだから、きっと必要なんだろう。
取敢えず書いておこうと、カードに必要事項を記載。英語のスペルは、必ずしも正確でなくても大丈夫なのは経験で分かっていたので、気にせず書く。
職業、「年金受給者」ってなんていうんだっけ? 確かPensionersだっけ? Office Clerkにしておく?
結局、空欄のまま。
聞かれたら「Retired and Unemployed 退職して、無職です。」とか何とか言えば良いかと、呑気に構えていた

<え、え、えっ?!イミグレーションで立ち往生!!>

Immigrationカウンターの列に並ぶ。2つのカウンターが開いていて、皆スムーズに通過していく。
私も左側の係官のカウンター前に立って、パスポートと書いたばかりの出国カード、帰国便の航空券を出す。
空欄のある出国カードで、何か言われるんじゃないかと思っていた。
しかし係官は、私を見つめながらしきりに首を捻って、何度もパスポートを機械に掛けている。
次第に私の後ろは長い列になってしまった。今まで他の人が止められている場面は何度か見てきたが、よもやと思った自分が止められていることに面食らってしまった。

ついに上司らしい隣の係官に交代。しきりにチェックしている。私は、このとおり入国時は何ら問題なく通ったんだとばかり、陸路入国時のe-VISAの写しも出した。

その時、ふと許可されない理由が分かった様な気がした。
係官は私の顔と、あるいはパスポートの顔と、コンピューターの中に入っているe-VISA申請時に提出した顔の画像を見比べている様だ。
私の顔はミャンマー入国後3週間経って、髭は伸びやつれたかもしれないが、パスポートの写真と比べれば本人だとは一目瞭然だろう。
しかし、どこかで読んだことがあるが、顔認証は顔全体を比較するわけではなく、主に目と鼻と口の3点を基本として、その間隔や比率などの整合性を見るらしい。

その時想起していたのは、e-VISA申請時に添付した顔の画像だ。
我が家のPCが旧くて、iPadでe-VISAの作成をしていたが、画像の添付は出来たものの、トリミングした元の画像が長すぎたのか、iPadのe-VISA申請書に貼りついた画像は、上下に縮んで潰れた様な顔になったのだ。
その時は、まあ仕方がないか、実際の顔を見ればパスポートの写真と同じなのは直ぐ分かるはずなんだからと安易に考えていたが、それが今大問題になっている?!

しかし暫らくして諦めたのか、再度カメラに顔を向ける様言われ、ようやく出国スタンプが押された。
私の推量が当たっていたのか真偽のほどは不明だが、通してくれたのは多分上司の係官の裁量だったのだろう。感謝、感謝だ。

Immigrationを通り中に入って、再度セーフティチェック。
此処で、まだ一度も口を着けていないペットボトルの水を没取される。
もったいなかったが、それよりImmigrationでの緊張で、喉がカラカラだった。
まぁ中にコーヒースタンドか売店くらいあるだろうと思っていたら、なんとトイレしかない。
しかし、ミャンマーはどの地域に行っても、道端の木陰辺りに水瓶が置かれ、誰でも飲める様になっているが、空港内にも飲料水のタンクとプラスチックのコップが置いてある。有難く冷たい水を一杯頂いた。

パスポートを改めて開くと、タイ・バンコク入国、タイ・メーソート出国、ミャンマー・ミヤワディ入国、ミャンマー・ヤンゴン出国のスタンプ。感慨深い。あの体力でよくぞ此処まで来たもんだ。

ようやくパスポートチェックを終え、搭乗ゲート前で出発を待つ

ムドンの村。屋台の右隣に水甕が置かれている。

マンダレーのお寺の境内にも、水甕が置かれている。


<ようやくミャンマー出国>
19:30、Thai AirのTG306便バンコク行きに搭乗開始。機体はairbus330。
3週間過ごしたミャンマー。後方通路側50Dのシートに凭れて、感慨にふける間もなく、19:45、暗くなったヤンゴン空港を飛び立った。

21:15、バンコクBKKのスワンナプーム空港に着く。此処で乗換だ。
transferの時間は2時間くらいある。
インフォーメーション・カウンターで搭乗ゲートが「C7」と聞くが、トランジットゲートを抜けて二階に上がり、そこから「C7」迄が長かった。
スワンナプーム空港のターミナルビルは長い。
一階の到着フロアの通路にはimmigrationまでの動く歩道があるが、二階は本当に歩くだけの歩道だ(笑)。
はじめtransferの時間は余裕があって、逆に時間を持て余すような気さえしてた。
しかし搭乗ゲートまで行けども歩けども着かないので、次第に不安になって来る。
本当にこれで良いのかなァ、途中にあった別のインフォーメーション・カウンターで再確認する。でもやはり「C7」はこの先ですと、同じことを言われた(笑)。

1kmは歩いただろう。大袈裟かな(笑)。
22:19、ようやくTG640に搭乗の「C7」ゲートに着く。
成田空港行きの便なので、ゲート前のベンチは日本人旅行客が多い。みんなタイ旅行を満喫したみたいで饒舌だ。
私はベンチに座って、周囲の人のお喋りを聞いていた。
此処はもうミャンマーではなく、施しの水甕は無いので、売店で500mlのペットボトルの水を買う。US$1。

23:30過ぎ、ようやくThai AirTG640の搭乗が始まった。今度の機体はairbus380、巨大な飛行機だ。後方通路側51Dの座席に座る。
5月22日から21日間の旅行が終わろうとしている。
ホッとしているのか、寂しいのか分からない。
23:50、離陸。