歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

ミャンマーひとり旅(2017年) <35> まだまだ12日目 マハムニ―・パヤーとドラ息子・ドラ娘たち

<12日目ー3
2017年 6月2日 金曜日 マンダレー 晴れ 暑い36度。
朝からバイタクの後ろに乗って、マンダレーヒル、旧王宮と廻って来た。

<マハムニ・パヤーで金箔を貼る>
王宮前の78th.Rd.を南下して途中から西に折れる。
マハムニ・パヤーはマンダレーの南にある、マンダレー最大で最も重要な仏塔とされている。
通りから寺院までは、左右に商店が並んだ門前町の様で、寺院の入口手前から履物を脱ぐ様になっている。
私も裸足になって、敷かれた石の上を歩き始めたら、その熱いこと!!マンダレーの灼熱の太陽で照らされて、まるで熱したフライパンの様だ。
マンダレーは4月が酷暑季で40℃位になる。5月からは雨季なので、もう入っている季節だが、乾燥地帯なのでまだ暑いのかもしれない。
熱い!!と叫んで、慌てて手に持ったサンダルを放ってその上に足を置く。
それを見ていたバイタクのドライバーが飛んで来て、建物の入口迄履いたままで良いと手真似でアドバイスしてくれた。

寺院の入口手前から履物を脱ぐが、日なたは熱したフライパンの様だ。

マハムニ・パヤーの境内

入口には小学校の下駄箱の様な、格子に区切った靴入れが並んでいる。私も一瞬、無くなる可能性も頭を過ぎったが、そのまま脱いだサンダルを中に押し込んだ。
あんなに熱い敷石も、寺院の中の日陰に入ると冷んやりして気持ちが良い。足裏も一時は本当に火傷したかと思ったが、何とか大丈夫の様だ。

此処はお寺なので入場料は無料だが、カメラを撮る人は有料になる。1,000Ks(約80円)を払うと、パヤーの図柄のシールを呉れる。私はiPhoneの裏側の「りんご」マークの下に貼り付た。

参道の左右に衣類や仏具を扱う店などが並び、その奥に金色に輝く高さ4mにもなる大きな仏様が見える。コンバウン朝の1784年インドに近いラカイン州から運ばれ、このパヤーが建立されたらしい。

仏様の前で多くの人が額ずいている。見ると女性ばかりだ。
奥の仏様の台座の周囲には、何人もの男性が群がる様に仏様に金箔を貼っている。これは上座部仏教の掟で、仏様に触れ金箔を貼って功徳を積めるのは男性だけが出来るらしく、女性は離れてお祈りするだけらしい。

仏様に金箔を貼るのは、日本でもどこでもやったことがない。是非やって見たい。
仏様の台座の上にあがる通路の入口に、特別なセキュリティチェックがあり、金属探知機の様な四角い箱の横に制服を着たセキュリティが座っている。
その人に、金箔を貼っている男性たちを指さしながら「I want to do that.」と、私もやりたい!!と言うと、参道に出ている店を指差す。
あ〜ぁ、あそこに金箔を売る店があるんだ。そこで買ってから来いと言っているのが分かり、買いに行く。
お坊さんの後にならんで、一包で4枚の金箔が入って2,000ks(約160円)のものをニ包買う。見るとほとんどのひとは一包が多い様だ。
それをそれを持って先ほどのセキュリティに見せると、頷いて通してくれた。

奥で仏様に金箔貼っている男性たちの前で、多くの女性が額ずいている。

金箔を売っている売店

一包で4枚の金箔が入って2,000ks(約160円)

狭い空間の中にある階段を上がって、台座の上に立つ。多くの人が仏様を取り囲むようにして貼っている。参拝者に見える正面は人がいっぱいなので、先ほどのお坊さんの横に行って、貼り方を教わりながら貼る。
金箔は4cm四方くらいの紙に貼ってあり、それを既に金箔で厚塗りされた仏像の上に貼り付けるのだが、思った以上に難しい。汗をかいている自分の指先の方が金だらけになってしまい、ちょっとご利益が心配だが、今回は奮発してニ包貼って、家族や亡くなった人の顔を思い浮かべながら、みんなをお守り下さいと祈った。

私も仏様に金箔を貼る

これでバイタクの旅は終了で、宿泊先のナイロンホテルに戻るかと聞かれたので、マンダレー駅の近くの高級ホテルの名を言った。
その近くならちゃんとした⁇レストランがある様な気がしたのだ。

78thSt.を駅に向かって走っていると、小ぶりだが近代的なショッピングモールの建物が見えて来た。
私はお腹も空いて居たので、これに機敏に反応して、この前に停まって貰った。
ドライバーの説明では、マンダレー初のショッピングモールらしい。私は期待して、此処で買い物をするからと降り、10,000ks(約800円)と少しのチップを渡してバイタクと別れた。

<マンダレーのショッピングモールで昼食を?!>
ようやく見つけたショッピングモール「ダイヤモンド・センター」(Diamond Centre)に、期待しながら入る。
久しぶりにコーヒーも飲めそうだが、まずは食事だ。
バンコクはもとよりヤンゴンのショッピングモールに比べても遥かに小ぶりだが、作りは吹き抜け、エレベーターの配置も似ている。
本物かは不明だが、一部アディダスなどのブランドも入っているが、殆どの店舗は小さな間取り、暗い照明など、市場の中にあった様な店がそのまま入っていて、上層の階は殆どがまだ空き店舗で内装も無い。
従業員は遅い昼食どきだったのか、店の奥や、まだ空いていない店舗の前に椅子を持ち出し、食器を片手に食事中だった。

ショッピングモール「ダイヤモンド・センター」

私は食べ物屋を求めて、下から上まで行って見た。一階は銀行や両替屋、その上も殆どが衣料品、生活用品、民族衣装、家の内装品店などで、期待した最上階にフードコートは無く、空き店舗だった。
もうお腹が空いて、水ばかり飲んでいてもふらふらだった。何でも良いからお腹に入れなければと思っていたら、上階の空き店舗の奥に奇跡の様にドーナツ屋さんを見つけた。
早速入ると、店の真ん中に菓子入れの箱が山積みされていて、その横で椅子席に2人の婦人が座ってお茶を飲んでいるだけだった。
でも私はGloria Jeansを期待していた訳じゃ無いので、ドーナツ2つとカフェラテを注文した。4,000Ks(約320円)。

ようやく見つけたドーナツ屋さん

ホテルの朝食以来初めて口に入った、ドーナツ2つとカフェラテ


<町のレストランで出会ったもう一つのミャンマー>

しかしやはり食事がしたい。レストランの無いことが判ったショッピング・モールを出て、炎天下の中レストランを求めて付近を彷徨っていたら、偶然ビストロ「See Zar」という店を見つけた。

「ビストロ!!」の名前に狂喜して中に入ったが、其処はマンダレーの金持ち高校生?の溜り場の様で、中では少年や少女が制服姿でゲームをしているのか、昼日中からギャーギャー大騒ぎしている。
それでもお腹が空いていたので、テーブルに座ってフレッシュ・ジュースとハンバーグの様な肉料理(メニューだけなのでどの様なものか分からない)を頼んだ。
先に来たジュースを飲んでいると、相変わらず傍若無人に大声を出しながら私の席の横を駆け抜けた少年がいた。
この店では、こんな子供たちのバカ騒ぎを注意する人がいないらしい。とてもお腹が空いていたが、とても食事をすることが出来ない。

Checkに行って、「Here is very noisy. I want to cancel may order. 此処はうるさ過ぎる。注文をキャンセルしたい。」と言い、未だ来ていない肉料理の分も払おうとすると、ジュース分だけで良いと。
店側も分かっているみたいだ。4,305ks(約345円)払って、早々に出て来てしまった。
王宮の帰りピックアップの荷台で会った若者、このビストロの若者、今のミャンマーの両面を見た様な気がする。

結局ドーナツしか食べられないまま、またバイタクを探し、1500ks(約120円)でホテル迄帰って来た。
余り外で歩き回ったせいか、口の中が苦い。水を何杯も飲む。

夕方になって、部屋の外から言葉の後ろを永く伸ばした、寺院の歌う様なお経の声が聞こえて来る。ムスリムの国ではアザーンが聴こえる時間なのか。
私が子供の頃聴いていたのは、物悲しい様な豆腐屋のラッパや物売りの呼び声だった気がする。懐かしい。
夕飯はドーナツ屋で、もしものために買ったパンを食べる。
あ〜ぁ、この次の旅行では、ローカル飯に負けないお腹に鍛えるか、夜も開いているレストランが併設されたホテルにしよう!(笑)
あっ、ランドリーが出来て来た。5,000ks(約400円)。モウラミャインの半額位だ。助かるなぁ。