<14日目ー2>
2017年 6月4日 日曜日 マンダレーは晴れ 暑い。朝から27度。ニャウンウーは、晴れてもっと暑い。
朝6:30、マンダレーのバスターミナルを出発した「VIPバス」のミニバスは、道中途中で早くも故障して停車して仕舞った。
<VIPバスの修理を見ていたら>
マンダレーから乗って来たVIPバス(のハズ)が故障して、道端で修理している。
それを興味に任せてしばらく無帽のまま日なたで見ていたら、頭がクラクラして来た。目の前が暗くなり、冷汗が出る。
慌ててバスの日陰に入ったが、ミャンマーの陽射しは恐ろしいくらいだ。油断できない。
20分の休憩が、実際に出発したのは40分後の10:40。再出発だ。
Google Mapを見ると、ミンジャンの街を過ぎ、ニャウンウー=ミンジャン・ロード(NyaungU-Myingyan Rd.)を走っている。これはエーヤワディー河沿いを並行して走っている道路だ。
途中、エーヤワディー河の小さな支流に架かる橋(Sin Tae Wa Bridge)に差し掛かった。河は、支流といっても河幅は広い。ただ今は雨季前の暑季なので、殆ど河床が現れている。
ただ橋が狭く、片側通行になっているが、だれも交通整理をしないので、対向車が何台もノロノロ来るのを、橋の袂でじっと待つ。
こっちはイライラするが、ドライバーは平気な様だ。これがミャンマーのルールなのかもしれない。しかし修理したばかりのエンジンの調子が悪いのか、またエアコンを切るので、今度は助手が窓を開けに来る。凄い熱風が入って来る。
<ようやくニャウンウーの町に入ったが・・・>
ようやく走り出したバスは、道路がエーヤワディー河に沿って走る様になった。バガン(Bagan)地区の入口の町「ニャウンウー(Nyaung Oo)」が近くなって、助手がホテルの名前を聞きに来た。
やはりバスターミナルで無く、ホテルまで行ってくれるんだ。色々あるけどミニバスの最大の売りは此処だねと、ホッとする。
途中役所の様なところで停止し、バガン(Bagan)地域のエントランスフィー(Entrance fee)25,000Ks(約2,000円)を徴収される。
周囲の家並みも増え、小さな商店が立ち並ぶニャウンウーの町に入った辺りで、突然バサバサッ‼︎と大きな音がしたかと思うと、ミニバスが停まって仕舞った。どうやらベルトが千切れてしまった様だ。
皆唖然とする中、ドライバーは外に出て仕舞う。
助手はドライバーと話をしているきりで何が起きたのか、どうするのか何も言わない。暫くしてから車内に向かって「バス、チェンジ」とひとこと言う。
あの音を聞いたらバスが故障したことは分かるので、仕方なく皆ゾロゾロ降り、使われて居ない路沿いの商店の売り台に荷物を置きながら、助手に代替えのバスはいつ来るんだと聞くと、助手はニヤニヤしながら「30分後位かな」と言う。
多分誰も信用して居ない。
欧米人女性3人組は「タクシー」と言いながら、助手にタクシーを呼ぶ様依頼していたが、助手が動かないので、隣で営業している店に入ってタクシーを依頼していた。
暫くするとタクシーが来て、欧米人の女性達は乗って行ってしまった。その場には、故障して動かないミニバスと、ミャンマー人の乗客たちと私が残った。
私はもうニャウンウーなのだから泊る予定のホテルまで距離も近いし、バイタクを考えたが、大きなザックがあるのでバイタクでは無理だろうと思っていた。
その時、一台のサイカー(Saycar)が寄って来た。
サイカーとは、オートバイの横に2人分の座席を背中合せに取り付けたサイドカーの事だ。
私はそれを見て、これなら大丈夫そうと交渉して、宿泊先のモーテル・ゼイン(Motel Zein)迄3,000Ks(約240円)で握った。
バックパックをバイクとサイドカーの真ん中に載せ、私は前向きの客席に座った。颯爽と走り出して、良かったァと思ったが、オートバイの急発進や急加速で身体が後ろに仰け反るが、背中を支えてくれる背もたれが極端に短く、腰までしか無い。乗ったのがニャウンウーの入口だった様で、中心街から少し離れたホテルまでは辛い姿勢のままだった。
しかし、残されたミニバスとミャンマー人の乗客は、その後どうなったのだろう。
<バガンの宿に到着、長かった!!>
ようやく着いたモーテル・ゼイン(Motel Zein)は、二階建ての綺麗な建物だ。
中に入ると落ち着いたロビーがあって、レセプションには2人の女性がいた。1人は白いシャツにロンジー姿で、小太りだが上品な容貌の年配の女性で、もう一人はホテルの制服の様な赤い服を着た綺麗な若い女性だ。
年配の方の女性にパスポートとbooking.comの予約票を出して、check inを依頼する。
すると、「今日の分は、娘さんが電話で申込んでくれた分ですよね」と言ってくれた。
宿泊は、明日以降の2泊分は予めbooking.comで申し込んだのだが、今晩の分はモウラミャインでの病気によるスケジュール変更のため、急遽娘が予約してくれたのだ。それを私が言い出す前に、分ってくれていたんだ。ナイロンホテルとは随分対応が違う。
3泊分で114ドル払って、領収書を貰う。
部屋に案内されると、エアコンが効いた室内に広々としたツインのベッド、シーツもシャワールームも清潔で、今迄で一番きれいなホテルだ。
部屋を出ようとしてドアの鍵がなかなか抜けないで困っていると、制服の女性が飛んで来て、此処は2回廻してから抜いて下さいと、親切に教えてくれた。
レセプションの裏がダイニングの様だが、照明が消されている。まさかと思って「Is dining open? ダイニングはオープンしていますか?」と聞くと、朝だけ営業だと。
お腹が空き切っているので、近くのレストランを聞くと10分位でレストラン街があると言う。サンダルに履き替えて、 今度は帽子を被って、教えられた道順に沿って行ってみる。