歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

ミャンマーひとり旅(2017年) <27> まだまだ9日目 ヤンゴン中央駅附近 何で一風堂のラーメン?!

<9日目ー3
2017年 5月30日 火曜日 ヤンゴン 雨時々曇り 涼しい。

ようやくヤンゴン中央駅から「環状線」に乗り込んだが、雨が降って窓には雨戸が降ろされ、景色も見えない。隣の駅パヤーラン(Phaya Lan Train Station)で降りてしまった。

<ボージョー・アウン・サン・マーケットとボージョー・ニューマーケット>
ヤンゴン環状線パヤーラン駅の小さな出口から外に出ると、翡翠や宝石ばかり扱う小さな店が連なった、ボージョー・アウン・サン・マーケット(Bogyoke Aung San Market)の2階フロアに入って行く。

ボージョー・アウン・サン・マーケット

ミャンマーはルビーはじめ宝石の産地として有名だ。
室内は何故か緑色の照明に照らされて、得も言われぬ妖しい雰囲気だ。人は少ないが、店員もガラスケースを覗き込んでいた客も、側を通る場違いな私を胡散臭そうに睨め回す。
自分が何処にいるのか分からず、とにかく見通しのきく場所まで行こうと思うが、この手に持った大きなペットボトルが邪魔だ。
ヤンゴン中央駅の7番線ホームで、あの少女から半ば強引に押し付けられた水だ。環状線の電車の中まで持って行ったが、もしかすると、中身に生水が詰められているかも知れない。
2.000ksもする高価なペットボトルの水だが、手近にあったゴミ箱に捨ててしまった。

ボージョー・アウン・サン・マーケット1階も、何故か妖しい?照明

一旦建物の外に出ると、そこはボージョー・アウン・サン通り(Bogyoke Aung San Rd.)。外は大雨だ。
しかし、通りの反対側まで渡れる屋根付きの歩道橋が見える。しかも歩道橋の周りはガラス張りで、何人もの人が歩いている。こちら側には、歩道橋に登る階段の横にエレベーターも付いている。
もしかすると、向こうの建物は今風のショッピングモールかもしれない。
エレベーターで上がって、歩道橋を渡って入ってみる。
すると、此処もまたミャンマー・プラザ(Myanmar Plaza)に負けない位近代的なショッピングモールの、ボージョー・ニューマーケット(Bogyoke New Market)だった。

雨のボージョー・アウン・サン通りに出た

入口を入ると直ぐに、此処にも「KFC」がある⁈
あれ?ミャンマーに未だ1店舗じゃないの?
どうせならこのモールの中で夕食も済ませて仕舞おうと思ったが、未だ15:30だ。お腹も空いていない。じゃぁ夕食として夜食べられるものを買おうと、併設のスーパーマーケットで夜食用のパンと、ヨーグルトを買う。

ホテルはダウンタウンの西の端、旧びた集合住宅の多い地区の中にあって近くにレストランが無い。夜はミャンマーの何処でもそうだが、野犬の群れが徘徊していて危険なので、徒歩では出歩かない。
ミャンマーでは野犬が400万頭いて、毎年1,000人位が狂犬病で亡くなっているという。でも、どうやって野犬の頭数を把握したのかは分からないが。
1人なのでタクシーを呼んでまで夕食にいく気にならない。それにホテルのダイニングも15:00でクローズだ。ホテルの裏にコンビニがあるらしいが、一旦外に出て行かないと辿り着けないので、まだ行ったことが無い。

<こんなところで九州の豚骨ラーメン>
沢山のローカルフーズのレストランが並んだフロアを廻るうち、博多の一風堂を見つけた。
まさか、ミャンマーのヤンゴンで日本のラーメン店とはとびっくりだ。でももう16:00に近いし、 久しぶりにラーメンが食べたくなった。

きれいな店内のカウンターで、「白丸スペシャル」を注文。13,744ks(約1,010円)もしてびっくりしたが、今日ばかりは勘弁してください(笑)。
豚骨スープで美味しい。少ししょうゆ味も入っているかな。久しぶりの豚骨ラーメンだ。

昔仕事で、4年間九州各地に勤務して居た時は、ラーメンは良く食べた。特に飲んだ後は必ずと言ってよいほどラーメンを食べていた。しかも必ず豚骨味だ。
九州でしょうゆ味や味噌ラーメンの店があったのかは分からない。でもみんなで行くのは必ず豚骨ラーメンだった。

実は、ラーメンが1杯40円の時代からずっとしょうゆ味で育ったので、20歳ごろに知った味噌ラーメンは別のラーメンの味として好きになったが、中年過ぎて出会った豚骨ラーメンだけはどうしても馴染めなかった。
東京では珍しかった豚骨ラーメンの店の前を通っただけで、あの独特の匂いが鼻に着いて敬遠したくなっていた。

それが突然の福岡勤務で、着任の翌日の昼、早速連れていかれたのが長浜ラーメンの店だった。
店頭に立つと独特の匂いはしたが、何故か東京で感じたより違和感が少ない気がした。
驚いたのが店の前に置かれた自動発券機で、沢山並んだボタンの表示は全て1杯500円の「ラーメン」と「替え玉」しかなかった。
同僚にどこを押したら良いのか聞くと、笑いながら「どこでも同じだよ」と言われてボタンを押し、食券を手に暖簾をくぐった。
するとカウンターに座るや否や、ラーメンが出て来たことにもびっくりだった。

地元出身の同僚に、着任した早々、彼が薦める豚骨ラーメンは実はあまり好きじゃないんだとも言えず、少しでも食べやすくするため白濁したスープに紅ショウガを山の様に入れて食べ始めた。
すると意外なことに、味は美味いのに後味がさっぱりしている。
しかも麺が細くて食べやすいし、量が少ないのかあっという間になくなってしまった。
ああ、だから「替え玉」なのかと思ったくらいだ。

それから九州にいる間は、長浜ラーメンばかりか、次いで赴任した熊本の濃厚な味や、鹿児島のラーメンも味わった。
豚骨ラーメンは、東京などでは今でも違和感を感じてしまうが、九州の風土に合った美味しさなのかなぁと思う。
ただ豚骨ラーメン発祥と言われる久留米には何度も行く機会があったが、店の前を通るだけであの強烈な匂いに負けて、味わったことが無い。

でも、福岡でいろいろな豚骨味のラーメン店に行ったが、一風堂って行ったことあったかなぁ。

思いがけず一風堂を発見

久しぶりの豚骨ラーメン


大雨のせいで大混雑のタクシー乗り場でようやくタクシーを捕まえたら、ホテル迄5,000ks(約400円)だと。此処からでは余りに高すぎると思ったが、他に探すのも面倒なので乗り込む。

ボージョー・アウン・サン通りは、雨と夕方のラッシュで大渋滞だ。
私が乗ったタクシーのドライバーが、渋滞した左の車列に強引に割り込もうとすると、車列にいる自家用車が入れまいと前に詰める。右ハンドルのタクシードライバーが、左の助手席の窓に身を乗り出して相手のドライバーに怒鳴るが、競り勝って先に行った相手が、窓から手をひらひらさせて「ざまー見ろ‼︎」と言っている。
温和で、お金もボラないミャンマー人は、もう少なくもヤンゴンには居ないのかもしれない(笑)。
ようやくホテルに戻って来た。
今日も未だランドリーが出来上がって来ない。