歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

南インドひとり旅(1999年) <4> まだ2日目 チェンナイでコリウッド映画を観て大興奮!! 

<2日目ー2
1999年 2月21日 日曜日 チェンナイ 晴れ

<インドの家庭にお邪魔する>
現地エージェントのジョンに頼んで、今晩出る夜行列車の時間までチェンナイ市内を案内して貰っている。

一通りの観光名所は行った様で、午後はどうしたいと聞いて来た。
私は直ぐに映画が観たいと言った。
ジョンは意外そうな顔をしたが、直ぐに映画は上映が始まるまで時間があるからと、それまで自宅に来ないかと招待される。喜んで行かせて貰う。
住宅街の路地を入っていくと、男の子供達がサッカーをして遊んでいる。その前の低層の集合住宅の中に彼の家があった。

狭い家だが、私の印象に先回りするように、「インドではミドルクラスの家だ」と言った。
サリーを着た小柄で小太りの美しい夫人と、可愛い2人の女の子がいた。夫人も、顔立ちが丸みを帯びている。夫人がチャイにするかコーヒーが好いかと聞いて来た。ここは南インドだ。コーヒーをお願いする。
出て来たコーヒーは甘く、ミルクとマサラの味がする。とても美味しい。
夫人は控えめで余り話に加わらないが、私も「not Good」の英語ながら訊くと、上の女の子はElementary School、下の子はKindergartenだと。
そのあと私のカメラで皆と写真を撮り合った。

家を出ると、外で子供たちと一緒にサッカーをしていた彼の友人だと言う若い男性に声をかけ、3人で車に乗って映画館に行き、タミール語の映画を観ることにする。
友人の若い男性は21歳で、細いが筋肉質の体つきで、ジムに通っていると言っていたので、私が大胸筋を動かしてみせると服の上から触っては喜んでいた。

<コリウッド(Kollywood)映画>
実はインド映画を初めて見たのは、1997年のインド旅行のときだった。
この時は、帰国のため空港に向かう前だった。宿泊していたニューデリーのYWCAをチェックアウト後、旅の最後にとそこのダイニングで昼食を食べたが、食後にインド人やアフリカ系の人たちと一緒にロビーでTVを見ていた時だった。その時映っていたのがインドの映画だった。

ニューデリーだったのでヒンディー語の映画、いわゆるムンバイ(Mumbai 旧ボンベイBombay)がその中心なのでアメリカのハリウッド(Hoiiywood)に掛けた、いわゆる「ボリウッド(Bollywood)映画」だった。
内容はアクション物のようで、言葉がまるで分らなかったが、話の筋とは関係なく始まる歌と集団のダンスが秀逸だった。
私はもともとダンスを見るのが好きで、アメリカ映画の「ウエストサイド物語」(West Side Story)」などは感動するほど好きだった。インド映画のダンスは、ステップ中心の欧米のダンスと違って、首や肩、手足など身体各部を上手く使ってリズムを刻む独特の振付が、特に新鮮で楽しかった。

インド映画は「ボリウッド」に代表される北インドのヒンディー語の映画の他に、南インドのタミール語の映画も盛んだと聞いたことがある。その中心地がチェンナイで、近郊の中心地ゴダンバッカムにちなんで「コリウッド(Kollywood)」映画と言われているらしい。
そのインド映画を、現地の映画館の大きなスクリーンで是非見て見たかったのだ。

言語ごとの南インドの映画製作

1995年制作のタミル語映画「Muthu」

映画「Muthu」

1998年制作ヒンディー語映画「Kuch Kuch Hota Hai」

<映画館はライブ会場だぁー>
行った映画館は大きな建物で、その敷地の中も人で一杯だった。
車を置くため建物の横を通ると、映画館の建物とは別棟の小さな小屋が切符売り場で、その窓口を先頭に、何故か女性ばかりの長い列が出来ている。

ジョンの若い友人に、文字どおりしっかりと手を引かれ2階の1st classの席に着いた。インドでは男性同士でも普通に手を繋いでいるが、何か変な気持ちだ。

大きな館内は映画が始まる前から熱気に包まれているが、場内が暗くなると一気にボルテージが上がってくる。方々で歓声や指笛が鳴り、期待と興奮が高まってくる。映画が始まり、スクリーンから音楽が流れてくると、はじめ口ずさんでいたのが皆歌い始める。
館内全体が映画に合わせて歌い、スリリングなシーンになると主人公に注意を喚起する声や悲鳴があがる。途中休憩が入るが、上映時間は3時間位だ。

若い友人が、言葉(タミール語)が判らないのではと気にしてくれるが、ダンスや歌でとても面白いと思う。「I don`t understand the language. But I enjoy singing and dancing. Very good!」とか何とか話す。
前回の旅行中、デリーのYWCAのTVで見たインド映画と、実際に映画館で観るのではまるで違う。映画館ではまるでライブの会場のように、館内全体が映画の一部のような躍動感と陶酔がある。

映画の費用は、Rs25(約88円)×3人と駐車場代、コミッションで、Rs200(700円)。

映画館を出ると夕暮れになっていた。こんな楽しいチェンナイの街をこのまま出て行ってしまうのは寂しい。若い友人が行っているというGYMにも行って見たかった。しかし旅行の日程を考えると行かざるを得ない。
ジョンに家族の写真を送るからと、住所を聞く。

マドラス・エグモア(MADRAS EGMORE)駅まで送ってもらう。
ジョンとはここでお別れだ。ガイド料はRs.1,000だったが、Rs.1,500(約5,250円)渡した。