歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

インドひとり旅(1997年) <14> まだ7日目 カルカッタ(CALCATTA) の夕暮れ

<7日目ー2
1997年11月18日 火曜日 カルカッタ 晴れ

<再びカルカッタの街を歩く>
YMCAの朝食時、ダイニングで出会ったKさんと一緒に出かける。
SW.Park.stから地下鉄に乗って、エスプラネード駅(SW.Esplanade)で降り、Easten Railwayの外国人用予約オフィスに案内する。
此処は5日前に、Mさんと一緒にようやく探し当てたところだ。
地下鉄は、Rs.2(約7円)。

Kさんと下痢でYMCAの部屋で寝ている友達は、カルカッタの後は、ブッダガヤ(Buddha Gaya)に行く予定なので、切符の買い方を知っておきたいとのことだった。
此処で切符が取れなければ、コミッションは取られるが、ホテルのレセプションでも、依頼すれば此処に来なくても切符は取れると教える。
ブッダガヤはカルカッタから西のビハール州(Bihar)にある、仏教の聖地だ。

仏教の聖地 ブッダガヤ

再び地下鉄で、エスプラネード駅(SW.Esplanade)からSW.Maidanまで戻る。
地下鉄はRs.2(約7円)。
チョーロンギー通り沿いにあるガラス張りのエア・インディアのオフィスに行って、11月22日「AI308」帰国便のリコンファームをする。
二人でカウンターに座って、対応してくれた清潔なシャツ姿の男性に、1枚だけのチケットとパスポートを出して「I `d like to reconfirm my flight.」と言ったら、「One person only?」と怪訝そうに言われたが、すぐやってくれた。

出て直ぐ近くのインド政府観光局に寄り、Free Mapを貰う。二部かと言うので、一部で良いと言う。私が5日前に寄って、Free Mapを貰っていたことは覚えていない様だった。
売店でWaterを2本買い(Rs.30 約105円)、1本を彼女に渡す。

帰りは地下鉄が僅か1駅なので、チョーロンギー通りを歩いて帰る。
走っているのは古めかしいスタイルのアンバサダーと小型のマルチ・スズキ、ジープ型のタータばかりだ。
インドは国内産業を保護する政策が強かったため独自の発達をしているのかも知れない。旅行者には物珍しく貴重だが、国民にはどうなんだろう。しかしこの政策を手放してしまったら、インドの道路にオートリキシャやサイクルリキシャ、タンガーや野良牛、野良羊も居なくなってしまうかもしれない。あのお重の様な弁当箱も金属製からプラスティックに変わってしまうかも知れない。

途中で歩いているローカルの人に「Could you take a picture for me?」と頼んで、持っていたカメラで二人を撮って貰う。

YMCAに戻ると、レセプションで「.Radidani Exp.」がwaitingだと。
渡された切符に記載された料金は、Rs.1905(約6,670円)。渡したのがRs.2400(約8,400円)だから、後はコミッションだ。運賃が高いとコミッションも高いということかなぁ。

しかしまたしても「waiting」か。でも多分乗れるんじゃないかと楽観視してしまう。カルカッタに着いた日とは随分違う。
明日11:30~12:00にコーチナンバーを教えると。

「.Radidani Exp.」のチケット でもまた「waiting」だが。

<3人でマイダーンを散歩>
PM4:00.Kさんの友人の腹痛が少し軽快したので、三人でチョーロンギー通り前のマイダーン(Maidan)を散歩しようと出かける。
Kさんはどちらかといえばクールな感じだが、友人はより女性っぽい人で、いまだ少し青い顔色だったが、大丈夫だと。

広くて交通量の多いチョーロンギー通りを横断するのは難しい。何より日本とは通行の優先順位の考えが違うみたいだ。
優先順位が最も高いのは自動車。次いでオートリキシャ、サイクルリキシャかタンガー(荷馬車)、最も下位が人だ。だから三人が道の端に立って横断しようとしていても、車は停まってくれたり速度を緩めたりすることはなく、むしろ無礼な奴と思ってか猛然と突っ込んで来る。オートリキシャもそうだ。
道の半ばまで渡っても、横断に対する既得権は得られず、右往左往しながらようやく向こう側へ渡れた。

チョーロンギー通りとフーグリー河の間にある広大なマイダーン(Maidan)は、森の様な木立の中に様々な運動施設がある。丁度夕方でバレーボールが行われており、盛んに元気な声が響いていた。陽が影ってようやく暑さが収まってきた頃で、沢山の人が散歩を楽しんでいる。三人でゆっくりと歩き回る。

そろそろ帰ろうとYMCAまで来ると、舗道に何軒かの物売りの露店が出ている。
Kさんの友人が、その中の店で銀の腕輪を見ながら買いたいと言う。銀細工の中に碧いトルコ石の様な石が嵌められたもので、店の男性は大分高いことを言っていたので、私が代わって交渉する。

ようやく言い値の半額のRs.65で良いと言いながら袋に入れようとするので、Rs.50にしてくれと言う。
笑って「No、No」と首を振り渡そうとする。「No? I can only buy Rs.50」と言って、残念そうな友人を促して帰ろうとすると、「OK!Rs50」と言った。
友人は安くなったことより無事に腕輪を買えて、嬉しそうにしていた。

ダイニングでKさんと夕食。友人は未だ食べられない様だ。
ダール、チキンカリー、チャパティ、ライス、パイナップルを食べる。
階段を上がって、部屋に戻ろうと彼女達の部屋の前の廊下を通ると、天井の蛍光灯にはヤモリが折り重なるように群がっていた。

YMCAの中

部屋でシャワーを浴び、明日の準備に荷物をまとめていると、ノックの音が聞こえ、Kさんの友人がひとりで訪ねて来た。
腕輪を買えたことのお礼と、これから何処に行くのか聞いてきた。

明日デリーに向かって、そこから帰国する予定だと言う。残念だけどサラリーマンで有給休暇の期限があるから。
彼女は、一緒にブッダガヤ(Buddha Gaya)に行けたら良かったけど、と言う。

これからの旅行に役立つからと、持って来ていた鉄道の時刻表「TRAINS AT A GLANCE」と、「これお腹に効くよ」と言ってビオフェルミンの壜を渡した。