歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

インドひとり旅(1997年) <17> まだ9日目 YWCAと紙幣の謎

<9日目ー2
1997年11月20日 木曜日 ニューデリー(NEW DELHI)  晴れ
今朝10:40、カルカッタからニューデリー駅に着いて、いまオートリキシャに乗って今晩の宿探しをしている。

<YWCAって男性も泊まれるの?>
AM11:30 何度もオートリキシャを乗り換えて、ようやく着いたYWCAのレセプションで、部屋があるか聞いてみる。意外にも、今晩はOKだと。
実はYWCAで、男性が泊れるとは知らなかった。受付の欧米人の女性に「At this YWCA, Can men stay?」と聞くと、「Sure」と。
ツインでA/C有り、2食付で、Rs.900(約3,150円)の部屋だった。
カルカッタのYMCAは、Non A/CだがRs.325(約1,140円)だったことを思い出し、値段の違いに驚いたが、これからまた宿探しはきついと思ってチェックインすることにした。
デポジットは、トラベラーズチェックでUS$40を支払う。
チェックイン・チェックアウトは、同時刻の12:00だ。

YWCAにcheckin出来た

部屋は1階の4号室。シングルのベッドが2つと、机と椅子が1脚置かれていて、洋式のトイレと、なんと温水のシャワーが出る。これは有難い。
実はニューデリーに着いて一番感じたのは、カルカッタに比べて寒いと言うことだった。昼間は良いが、朝晩は冷えそうで、カルカッタでは水のシャワーだったが、此処での温水シャワーは何より嬉しい。
部屋は簡素だが、インドへ来て初めて清潔だと思った。
泊ることになったYWCAは、正式には「YWCA of INDIA international Guest House」と言うが、ニューデリー市内には他のYWCAもある様だ。

清潔なYWCAの部屋


<インドの紙幣の謎>
泊ることになったYWCAの隣は、東京三菱銀行のニューデリー・ブランチだった。
早速両替に行く。

窓口でトラベラーズチェック$200の両替を依頼する。暫く待ってから呼び出され、Rs.7405の札束を渡される。窓口のカウンターで、なるべく周りから見えない様に腕で囲って紙幣を数えながらも、つい後ろを振り返ってしまう。
レートは、$1=Rs.37。$1=¥130とすると、Rs.1=¥3.5円。

透かし部分に穴の開いたインドの紙幣

実はインドに来て、紙幣の透かしの部分に2つの小さな孔の開いているものの多いのが気になっていた。しかし両替した札束を見て、合点がいった。
Rs50札は100枚ごとに帯封が巻かれているが、同時に100枚の束は透かしの部分に大きなホチキスで止っているのだ。
私が疑問に思っていた紙幣に残った穴は、実はホチキスを外した痕なのだ。
でも、旅行者の私ですらやっている様に、普通インドの銀行では、お客は渡された紙幣の数を、必ず窓口で1枚1枚数えるのが当たり前だ。
だとしたらこのホチキスは、お客に渡る前に、帯封から抜き取られないための用心なのかな。えっ?誰への用心?

お札に穴の開いている謎は

銀行の中で、大学を留年してデリー大学に1年間留学しているという女性に会った。
少し話すと、まだ来て3週間とのことで緊張している様子が伺えた。同時にインドを単に旅行(放浪?)している人とは一線を画したい様な雰囲気もあったので、早々に別れて店を出た。

一旦宿に戻ったが、YWCA前のサンサッド・マルグで女性のデモ行進が行われていたので、暫く宿を出られない。

 

<「ジャンタル・マンタル」とスーパーバザール>
暫らくしてニューデリーNEW DELHIの街の大まかな概念を得ようと、サンサッド・マルグを目指して、コンノート・プレイスの近くまで歩く。
右手に「ジャンタル・マンタル」らしい公園の緑が見えたが、その敷地の外柵沿いには歩道上に黒ずんだテントやブリキの波板で囲ったバラックが建ち並んで、路上生活者らしくぼざぼさの髪に、裸のままや汚れた服を着た裸足の子供が路上で遊んでいる。
駅近くで乗ったオートリキシャに、「ジャンタル・マンタル」と行く先を告げたとき、ドライバーが訝しがったのはこのせいかもしれない。

通りかかったオートリキシャに乗り、コンノート・プレイスのMブロックへ行く。
ガイドブックで、日用品を買うならここだと書いてあった「スーパーバザール」へ行ってみよう。

スーパーバザールは公営住宅の様

5階建ての「スーパーバザール」は、外観は日本の公団住宅のようで、日本のスーパーマーケットのような派手な看板は無い。
中に入ると棚に商品が無造作に置かれて、薄暗い照明の中、買い物客が居なければ倉庫の様だ。
2階で下着のパンツを2枚(Rs.37.5 ×2=Rs.75 約263円)、クルタ・パジャマ(Rs.300 約1,050円)を買う。3階、4階は家具や電気製品を、暗い照明の中でひっそりと売っている。品数も多くない。

1階はスーパーマーケット形式の食品売り場。
ここでトイレットペーパー、スナック菓子と一緒に、普段使いの様なタージマハール印の紅茶のティーバッグを買う。棚にはビスケットやケチャップの品数がやたらと多く、マサラも売っている。
トイレットペーパーや洗濯用の粉石けんはあるが、捜していた身体を洗う普通の石鹸がない。歯ブラシもない。探し方が悪いのかなぁ。

スーパーバザールでの買い物

YWCAへ戻ろうとオートリキシャに乗るが、途中道路がデモ行進の為封鎖されており、降りて歩いて戻る。
PM3:30、一階のダイニングで遅いランチを摂る。久しぶりに、ネスカフェだがコーヒーを飲む。美味しい。

部屋に戻ってシャワーを浴びる。他の人の使っていない時間帯なら、暫らくの間だけお湯が出る。ふんだんにとは行かなくても、温かい温水は本当に有難い。
ベッドの上に横になって、地図に行ったところや行こうとしているところに印を付ける。この旅もようやくニューデリー(NEW DELHI)まで辿り着いたが、まだまだ色々な事がある。
PM10:00、就寝。周囲は車やオートリキシャの音で夜もうるさい。