バスの運転手が席に着いたので、行って「Can I have a birietto? ビリエットbirietto切符を下さい」と言うと、此処じゃない、あっちで買って来いとイタリア語で言い、さっきのブースの方を指差す。
ウンベルティーノ橋を通ってオルティージャ島へ渡る。ここから真っ直ぐ進めば、ドゥオモのある旧市街だ。しかし私は島の縁を周るミッレ通りを右に曲がって進み、グランデ港沿いのフォロ・イタリコの美しい海岸に出た。
「Could you do the laundry ? 洗濯して貰えますか?」と言いながらカウンターの上に洗濯物の入った袋を載せる。アイロン台を回って出て来た女性は、袋の中を見ながら「wash or dry ?」と聞く。私は分からないと両手を広げてみせると、それ以上聞かないで、…
夜中の2:00頃バスごとフェリーに乗ってメッシーナ海峡を渡る。対岸のシチリア島メッシーナ(Messina)の街が、海岸沿いに連なった横一線の明かりで彩られている。フェリーで海を渡るのは何回目かなぁ。
近くにいた中年の夫婦に、「The bus for Catania, stop here ? カターニャ(Catania)行きは此処で良いのか」聞くと、小柄で小太りの可愛いおばさんが私もカターニャよと嬉しそうに言ってくれた。
旧市街へはViale Quarta通りを行き、次第に細い路地を何回か曲がる。路地の周囲も装飾に彩られた建物が続く。ドゥオーモ広場に出る。正面は高い尖塔と繊細な彫刻に装飾されたサンタマリア・アッスンタ教会。中も壁という壁にびっしりと彫刻や装飾が施されて…
店の中に入ると何人もの客で混雑しているが、窓口に並んでチケットを買う。「明日6月3日、21:30発、バーリ→シラクーサ」用意したメモを見せながら、バスチケットを依頼する。バスの出発はバーリ駅の地下通路の前辺り、Via Giuseppe Capruzzi通りの路上だと。…