歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <57> 31日目 最後のさいご、ローマでお上りさんはスリに遭遇!!

<31日目ー1

2018年 6月13日 水曜日 ローマ 晴れ のち雨  暑い。25度。

 

<レオナルド・エクスプレスの切符を買う

今日はローマの街を歩ける最後の日だ。
ということは、5月14日成田空港を出発以来、1か月以上に渡った旅の最後の日ということか。

9時半、ホテルを出る。
テルミニ駅の自動販売機で、明日のフィウミチーノ空港(Aeroporto di Fiumicino)行き専用列車「レオナルド・エクスプレス」の切符を買う。14€(約1,900円)。

メトロの切符の自動販売機が意外に簡単に操作できたので、これも難しくは無いだろうと高をくくって切符の自動販売機に向かったが、これは乗車する日や時間を選択しなければならず難しい。

四苦八苦しながら操作していると、この暑い中コートを羽織った見知らぬ髭面のおじいさんがいつの間にか横に居て、次はこうだと教えてくれる。
多分これで金を取ろうとしているのだと思ったが、自販機の表示が良く分からないので言う通りに操作すると、ようやく発券。

20€札を入れると、お釣りの5€紙幣が出て、1€コインは別の口から出てくる。するとおじいさんは手を出して待っているので、その中に1€コインを載せた。おじいさんはニッコリ。

こういう安易な行為が旅行環境を悪くするんだと、お叱りは分かるが、老人は相見互いかな。

 

<またまたお土産探しに四苦八苦>

テルミニ構内を見て回り、スーツケースを探す。

実は昨日、ショッピングモール「EuRoma2」で買って来たお土産の衣類や食品、そしていままでトルコやギリシアでも少しずつ買い溜めて来たお土産をベッドの上に広げてみた。そしていままでバックパックで持ち歩いて来た、旅行のための荷物も。

どう考えても、この荷物の量では今までみたいなバックパックとサブザックでは到底入らない。
特にお土産は、それぞれが大した値段では無いにしろ、量だけは膨大だ。しかも、実は今日買いに行こうと思っているTシャツなどを考えると、これだけでバックパック1個分くらいになりそうなのだ。
とすれば大きなバッグを買って、その中に入れるか。
しかし今も荷物を二つ持っていて、これを3つはとても持てない。

ガイドブックで見たローマ三越にあると言うヤマト運輸で、お土産だけ別便として日本に送るか。しかしこれも70€(約9,450円)位かかり、日本に到着までの日数も一週間くらいかかるらしい。

ならばキャスター付きのスーツケースを買うのはどうだろう。
いままでと同じにバックパックとサブザックを背負っても、キャスター付きならお土産用のスーツケースを引っ張って歩くことは可能じゃないか。

しかしテルミニ内のショップで見つけたのは小型の布製で約70€。大型は90€もする。
ローマ三越に行って、ヤマト運輸で実際の送料などを確認しがてら、そこでスーツケースも見てみよう。

 

メトロB線に乗って、カブール駅で下車。
ローマ三越へはメトロA線でレプブリカ駅か、テルミニからも歩いて行けるらしい。しかしそこへ行く前にと、ガイドブックに載っていたカブール通りに面したスーパーマーケット「Elite」行って、小さなバルサミコ酢を2本買う。
実は昨日の晩、テルミニ駅横のスーパーマーケットCoopに行って、お土産にと目論んでいた小瓶のバルサミコ酢を買おうとしたら、既に品切れになっていたのだ。その代わりだ。
12€(約1,620円)。

その時思い出した。
カブール通りを少しコロッセオ方面へ下った所に、中国系の人のやっているお土産屋さんがあった。前に何度かカブール通り通った時に見て、在ったのを思い出した。
今日買おうとしていたのは、子供たちやその連れ合い、孫たちへの定番のお土産のTシャツだ。これは何処で買っても大差ないだろう。ともかく見てみよう。

行って店内に入ると、お土産はどの店も同じ様な品揃えだ。
「Rome」のロゴや「コロッセオ」の絵柄のTシャツを見ると、いかにも「お土産!!」と言う感じだ。
しかし私も最初のインド旅行では、最終日のデリー、インディラ・ガンジー国際空港横のRs10(10ルピー)払って入ったVisitor Roomヴィジタールームで、自分用にオレンジ、白、緑の地に糸車の国旗が描かれた「ザ・インド!」と言う様なTシャツを買い込んだ覚えがある。お土産ってそんなもんだ(笑)。

他より高く手が出なかったバチカンの近辺では、サンピエトロ大聖堂の絵柄や「Vaticanae」とロゴが描かれているいるだけで高額なTシャツが売られていたが、此処ではどことも同じような値段が付いている。
此処でTシャツを買うことにした。

Tシャツが7枚、厚手のパーカーが1枚。
ビニールの袋に入れて貰いながら、ふと奥を見ると布製のスーツケースが置いてある。もちろん中国製だろう。値段を聞くと小で38€(約5,130円)。大きいのもあるが、流石に大きすぎだ。これひとつだけで海外旅行に行ける位だ。

小型のスーツケースを出して貰って、蓋を開け、買ったばかりのTシャツを入れて見る。
なんと、それだけで容量の半分くらいになっている。
昨晩ベッドの上に広げた荷物を思い出すと、これでは役に立たない。大は小をかねる?かと、大きいのを買う。48€(約6,480円)。
負けて貰って、全部で109€のところ99€(約13,360円)にして貰い、現金で払う。

これでお土産は終了だ。この2日で大枚のお金を使った。でもローマ三越に行かずに済んだし、そしてお土産探しという肩の荷が下りた。

 

新しく買ったスーツケース

<お上りさんはローマでスリに遭遇!!>

買い込んだTシャツを入れたスーツケースを引っ張りながら、一旦この荷物をホテルに置きに帰ろうと、またカブール駅からメトロに乗って、テルミニで降りる。

しかしいつもと違う場所に降りたようで、いつもの地上に上がるエスカレーターが見つからない。
キョロキョロ探していたら、若い女性が親切に裏手のエレベーターに連れて行ってくれた。
先に乗っていた人が扉を開けたたまま待って居てくれた様で、中には少女含め女性ばかり3人くらいが乗っている。大きなスーツケースを持ったまま乗れるかなぁと躊躇していると、連れてきてくれた若い女性に後ろから押され、奥に押込まれた。

周りが皆女性ばかりなので、両手でスーツケースの取っ手を握ったまま身動き取れない。なかなかエレベーターが動き出さないなぁと思った時、右のポケットに違和感を感じた。いつも現金をそのまま入れているボケットだ。
咄嗟に「NO!!」と強く言って、右後ろにいた少女を睨んだ。
するとエレベーターが動いて、あっという間に地上階に出た。
扉が開くと、少女を含めた若い女性たちが私の脇をすり抜ける様に去って行った。

多分慣れない旅行者相手のスリ集団だろう。テルミニではそのような集団が多いと聞く。
今まで出歩くときは、ウェスト・ポーチだけを肩から前に斜め掛けにして、手ぶらで歩いていたのでスリに遭うことはなかった。しかし今日の様に、スーツケースを引いてキョロキョロしていれば格好のカモに見えたのだろう。
一旦スーツケースを置きに、ホテルに戻った。

 

<今度は老婦人の物乞いが・・・>

またホテルを出る。
お土産とスーツケースで、2日前におろした手持ちの現金を使い果たした。
また現金を下ろさなくてはならない。探していると、テルミニ駅のジョバンニ・ジョリッティ通り側にATMを見つけた。前の人が使って居たので、離れて待つ。
周囲を見て、ATMを変に見つめている人がいないか見廻してからATMに近づく。今日は150€下ろした。

直ぐにメールが届いた。
「ご利用日時:2018/6/13 17:41
ご利用金額(現地):150.000EUR
ご利用金額:20,519円
ご利用店舗:VIA GIOVANNI GI
ご利用後残高:8,211円」

残金はついに8,211円になった。

テルミニの地下でマクドナルドを食べる。
ダブルチーズバーガーとポテト、アメリカンコーヒー。6.3€(約850円)。
食べていると大柄な金髪で厚化粧の老婦人が、各テーブルを覗き込んで何か言っている。お金をせびりに来ている様だ。
私のテーブルにも来たので見ると、なんと女装した男性だ!!
何か言われたが、言葉が分からないと首を横に振ると、立ち去ってしまった。

ギリシア程ではないが、何処でも物乞いはいる。しかもユニークだ。
しかし女性のスリ集団や、女装した男性の物乞い。ローマは俄然楽しくなって来たが、でもそれも今日までだ。旅の終わりは近づいている。