歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <43> 24日目 シラク―サからパレルモPalermoへ向かおうとするが・・・。

<24日目ー1>

2018年 6月6日 水曜日  シラク―サ 晴れ 暑い。24度。

<シラク―サからパレルモに向かおうとするが・・・

6時に起きる。顔を洗って、歯を磨いて、トイレしてシャワー。
荷物のパッキング。
7:30。バスの時間が迫っているので、朝食抜き。
7:50 チェックアウト。
2泊分80€(約10,800円)、支払いはクレジットカード。税金4€(約540円)、これは現金で払う。

朝の街の中、バックパックを背負って、サブザックを肩から前に掛けて、iPhone片手にGoogle Mapを見ながら約30分、昨日のバス・ターミナルまで歩く。
昨日も行ったのだから、いい加減Google Map無しで歩けよって言う感じだが(笑)。

 

バス・ターミナルの「interBUS」の黒いブースで、ビリエット切符を買おうと並ぶが、まだ係が来ていない。
8:20 寝起きの悪そうな係りの女性が来て、ようやく窓口が開いた。先に並んで居た欧米人の若い女性の後、私が昨日も見せたメモ「9:00発 Siracusa → Palermo」を出すと、それを見て、「NO」と。
えっ?!、バスは14:00まで無いと。エッ?!ま、まさかの展開!!
昨日買いに来た時、同じメモを見せたら、「tomorrow 明日」と言われたが、9:00発が無いとは聞いて無いゾ!まさか!と、絶句した。

今日はシラク―サからパレルモまでバスで3時間半、揺られて居れば着く楽〜な移動のはずだった。それがこの思わぬ展開に、唖然とする。
この野郎!!と思ったが、ブースの中の女性は知らんぷりだ。此処で悪態をつこうにもイタリア語で出来る訳もなく、怒ったところで、相手が恐れ入りましたと9:00のバスが出る訳もない。

5月30日にオリンピアからパトラへの楽〜な移動のはずが、勘違いして目的のバスステーション手前の街中で下車して仕舞って、とんでもなく大変だったのを思い出した。何事も、「好事魔多し」かなぁ。

シラク―サのバス・ターミナル

InterBusのチケットブース

どうするか。この重い荷物を抱えて、14:00まで5時間も辺りを周って観光する気にはならない。近くのシラク―サの鉄道駅に入って、中にいた職員に荷物預け所があるか聞く。予想通り、無いと。
本当に天を仰いで、途方に暮れる。身体中の力が抜けて行く様だ。

こんな時は?

カフェだろう!!

駅前のカフェに座り、甘〜いチョコレートクリームのいっぱい入ったクロワッサンを食べ、砂糖をたっぷり入れたカプチーノを飲む。4€(約540円)。
足元を鳩が出たり入ったりする。
ようやく思案開始だ(笑)

重い荷物を持って、街歩きは無理。
このまま屋根もないバス停で5時間待つ?ならばいっそ鉄道はどうか?
シチリア島はプルマンと言う長距離バスが移動の主流で、今回乗ろうとしたinterBUSも、所要時間約3時間半、料金12€(約1,620円)。
しかし鉄道は直行が無く、カターニャで乗換え。しかも所要時間6時間以上、料金も高いらしい。
だとしたらー。

 

カフェを出て、真っ直ぐシラク―サ中央駅Siracusa Centralに入り、窓口に向かう。しかし人が居ない。呼びかけると、駅員がシャッターの閉まった隣の窓口の席で電話中。手を挙げて、手真似で暫く待てと。
暫く待って、ようやくシラク―サ(Siracusa)→カターニャ(Catania)間とカターニャ→パレルモ(Palermo)間の2枚のビリエット切符を受けとる。24€(約3,240円)。バスの倍の料金だ。
鉄道で行くことにした!

シラク―サ→カターニャ間のinterCityのチケット

カターニャ→パレルモ間の普通列車チケット

Siracusa駅の発車は10:25 。初めの列車は何と今回の旅の終着駅、ローマ・テルミニ駅(Roma Termini)行きのinterCITY、特急だ。これでカターニャ(Catania)まで行く。
しかしカターニャで降りず乗り続けていたら・・・、パレルモをショートカットして旅も楽にゴールイン出来てしまう。一瞬変な誘惑に駆られる。
旅の疲れ、かな。

まだ1時間以上待つが、駅のプラットホームのベンチは、日陰だし、風が通って涼しい。
2枚の切符を2枚ともここで検札機(Obliteratrice)に入れてティンブラーレ(timbrare)するのか分からないので、近くのベンチにいたちょっと苦み走った強面の男性職員に声を掛けた。肩から下げた鞄と小型端末、あーこの人は車内で検札に回ってくる人みたいだ。
2枚の切符を見せながら「Excuse me. Please tell me. Both tickets have to stamp with ticket checker?」と頭に浮かんだ考えうる単語を並べて、聞いてみる。
すると、「シラク―サ(Siracusa)→カターニャ(Catania)駅」までのチケットを取って、これだけで良いと言って呉れた。パレルモまでの切符はカターニャで打刻するみたいだ。

iPhoneがまた圏外になる。電源を切って、再度入れて見るが、治らず。
しかししばらくすると治る。SIMではなくiPhone自体の問題かもしれない。心配だ。旅行が終わるまでこのiPhoneがもって欲しい。

シラク―サ駅のプラットホームで待つ

10:25 interCITYは、Siracusa central駅を発車。

座席は殆どが空席だ。私の座席は通路側で、窓側に行きたかったが、おとなしく座って居た。
暫くするとさっきの検札官が回って来た。切符を見せると、ニコッとして行って仕舞った。
次いで制服姿の鉄道警察らしい男性と女性が来た。腰には大きな拳銃だ。
私がticketとパスポートを見せると、それを持って何処かへ行ってしまった。しばらくして戻って来ると、パスポートを返してくれた。多分この列車はローマ行きの長距離列車だからかな。
11:40 カターニャ・チェントラーレ中央駅に到着。此処で乗り換えだ。

InterCityの客車は空席が多かった

遠くにエトナ山が見える

<カターニャ駅のバールで、アランチーニの昼食

次のパレルモ行きは、2番ホームから13:38 発車予定だ。
まだ大分時間がある。
カターニャ→パレルモ間の切符を、ホームにある自動検札機で検印打刻ティンブラーレ(timbrare)する。

お腹が空いたので、駅のbarバールでシチリア名物のライスコロッケ、アランチーニ(arancini)1個を買う。1.8€(約240円)。
バールのイートイン用のカウンター席に座って食べる。
大きさはお握り2個分くらいか。兎に角久しぶりのお米。揚げてあるとはいえ、パニーニに比べ食べ易い。完食。

カターニャで食べたアランチーニ

ボリュームもあって美味しい

カターニャ駅から海が見える

2番線のプラットホームのベンチに座って待つ。カターニャは港街だ。ホームからイオニア海の青い海が一望できる。海風が心地良い。
しばらくすると、別のベンチで若者3人が持ってきたラジカセの様なもので、中東系の音楽を凄い音量で流し始めた。
イタリアの駅は改札がなく誰でも中に入れるので、ベンチ代わりに使っているのかもしれないが、誰も注意しない。

暫くすると、ホームに人が集まりだした。すると今度は体格の良い、腰に拳銃を下げた鉄道警官が現れると、いつの間にか若者たちは居なくなった。
ようやく電車が来た。
13:38発パレルモ行きだ。