歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

インド・パキスタンひとり旅(2000年) <14> 4日目 ラホール博物館、バードシャーヒー・モスク

<4日目ー1
2000年 3月12日 日曜日 ラホール(LAHOR) 晴れ


<彼らとの出会い>
ホテルのレセプションに電話して、朝食にルームサービスを頼む。
昨日もそうだったが、このホテルには場所としてのDiningは無いのかもしれない。キッチンは有るので、料理を各部屋に届け、そこで食べる。所謂ルームサービスが、普通の食事の提供のスタイルなのかも。
トースト、オムレツ、チャイ。Rs.70(約168円)。

ルームサービスで頼んだ朝食

昨日は、TDCPの催行するラホールの市内Tour「Afternoon City Tour」のミニバスに乗って市内の観光地を回ったが、どうも肝心の場所に行っていない様な気がする。
やはり自分の足でラホールを廻ってみたいと、ホテルを出てまずLahore Museumを目指して歩き始める。今日も良い天気だ。
服装は相変わらず、ティーシャツの上に青い長そでシャツを着て、下はチノパン。靴は日本を出発した時から同じ、履き口の低いハイキングシューズだ。
歩きだして、暑くなってきたので腕まくりしている。

ガイドブックに載っていた地図を見ながら、Mall Roadへ出て通りを西に向かって歩いていると、前を歩いている二人連れの男性がいる。
ひとりは紺色のシャルワール・カミーズを着た、背は低いがいかにもがっしりした体躯の男性で、もうひとりはチェック柄のシャツにグレーのズボンを穿いた背の高い男性だ。
目指すLahore Museumと Badshahi Mosque、Lahore Fortへの道を聞こうと、声を掛けた。

「Excuse me!」
振り返った二人は、いずれも髭の濃い若者だ。
「Excuse me. Please tell me the way to Lahore Museum.」と言って道を聞くが、彼らの英語も私の英語も達者じゃないので、戸惑う様子に、ならばと道案内を頼む積もりで「Will you guide me?」と言った。

すると暇だったのか、了解するように頷いてくれた。
インドでガイドを頼む時は必ず料金の話をしてからだが、パキスタンでは今まで人を騙そうとか、故意に吹っ掛けてくる人がいなかったので、何も決めていなかった。
何より、Lahore Museumへのおおよその道順を教えて貰うつもりで、本格的なガイドを頼んだ訳ではなかったのだ。


<ラホール博物館Lahore Museum>
Lahore Museumは、意外にも直ぐ近くだった。
Mall Road沿いに建つ、赤い砂岩で出来ていて、上に大小のドームが乗ったヴィクトリア様式の大きな建物だ。19世紀末の建築らしい。
私が館内に入ると、彼らも付いて入って来た。
意外な気がしたが、これなら他のところにも連れて行って貰った方が良いかと、思い直す。
入場料Rs.5×3人でRs.15(約36円)。

このパキスタン最大の博物館には、暗めな照明の中、モヘンジョ・ダロからの出土品やガンダーラ、ムガール美術が多数展示されている。
特にガンダーラ佛が収蔵されている部屋では、「断食する仏陀」(Fasting Buddha)を見ることが出来た。
あばら骨が見え、浮きあがった血管まで造形された修行中の仏陀を現した有名な仏像で、パキスタンまで来なければ見られなかったと思うと、感慨深い。

ラホール博物館

ラホール博物館のチケットには「断食する仏陀」が描かれている

<バードシャーヒー・モスクBadshahi Mosque>
博物館の外に出ると、改めて彼らに「I want to go to Badshahi Mosque and Lahore Fort.」と言うと、彼らも分かった様で、オートリキシャを停めてくれた。

Mall Roadから曲がって、サーキュラーロードCircular Rdに出る。
東西2Km,南北1.5Kmの面積を持ち、中世ではデリー、アグラと並んで東方イスラム世界を代表する町だった旧市街をぐるっと取り囲んでいる環状の道路だ。
ガイドブックに依れば、12の門を持ち、長さ4.8Kmに及ぶ城壁に沿って行くと、着いたのはバードシャーヒー・モスク(Badshahi Mosque)だ。ただ地元では、モスクはマスジッド(Masjid)と呼ばれているらしい。
オートリキシャ代、Rs.12(約29円)。

ラホール中心部

此処はムガール帝国第6代皇帝アウラングゼーブ帝が建てたマスジットだ。
東向きに建てられた、赤い砂岩で出来たアーチ形天井のある入口は、それだけでも圧倒される位巨大で、階段を上がり、裸足になって若者二人と一緒に建物の中に入る。
マスジットは無料だ。誰に誰何されることもない。

ゲートを抜けると、10万人が一度に礼拝できるインド亜大陸最大のマスジットと言われる広大な中庭があり、そのずっと奥に、これもアーチを持った赤い砂岩の建物の上に、玉ねぎ坊主型の白い3連ドームを持った礼拝室が臨める。
四方の隅には、これも赤い砂岩の八角形の高いミナレットが見える。訊くと高さは60m位あるそうだ。良くこんなものを作ったなぁと感心するほど、何処を見ても巨大で、しかも優美で、実に壮観だ。

中庭を歩いて礼拝堂まで進むが、ガイドブックでは広さが25,000平方mと書いてあったが、行けども進めども着かない程広い。
ようやく辿り着いた礼拝堂の内部は、イスラム建築らしく殆ど何も置かれていない様だ。イスラムは偶像崇拝を嫌うので、依り代(よりしろ)になる様なものはないのだろう。
広場に戻って、3人で交互に写真を撮り合った。

バードシャーヒー・モスクのゲート

広大な中庭からゲートとミナレットを望む

中庭奥にある礼拝堂

案内してくれた地元の男性