歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <46> まだ25日目 パレルモPalermoのカテドラルに登る?!

<25日目ー2>

2018年 6月7日 木曜日 パレル6月モ 晴れ 暑い。

 

<パレルモのカテドラルに登る?!

午前中にマッシモ劇場を見た。館内のカフェで、壁に飾られた歌手や指揮者、舞台の場面などの写真を眺めていると、まるでオペラの開演を待って居る様な気分になった。オペラが観たいなぁ。

昼食後、ヴィットリオ・エマヌエーレ通りを更に西へ向かう。今日も陽射しが強く、暑い。
しばらく緩い上り坂を行くと、右手にパレルモ大聖堂カテドラル(Cattedrale di Palermo)が見えて来る。巨大な建物だ。

パレルモのカテドラル

いつもの教会かぁと思う。レッチェでもシラク―サでもそうだったが、壮麗な建物ばかり見ていると、罰当たりの様だがやや食傷気味だ。皆同じように見えて仕舞う。
通り過ぎようかと思いながらふと見ると、中央のドームと鐘楼をつなぐ屋根の上に人の姿が見えた。見間違いかな。それとも屋根の修理中?
でも目を凝らしてよく見ると、何人かの人が、並んで歩いている?!
おお、凄いなぁ!でも涼しいだろうなぁ。

教会への入場は無料なので、早速入ってみる。
入ると、陽射しの強い屋外と違って、石作りの大きな空間でひんやりしている。ホッとすると同時にどっと疲れが出て、正面の祭壇に向かって並んだ長椅子に座り込んでしまった。
天井を見上げると、他の教会はモザイク画やフレスコ画で壁や天井が埋め尽くされているのに、ここは僅かで装飾が少ない。そのためかえってゆっくり出来る気がする。

ここが街で一番大きな大聖堂、いわゆる司教座(カテドラ)のある司教座聖堂(カテドラル)の様だが、ミラノやフィレンツェのカテドラルの様に「ドゥオーモ」とは言わず、「カテドラル」のままだ。パレルモではドゥオ―モは、街から8Kmほど離れたモンレアーレ(Duomo di Monreale)のことを言うと聞いたことがある。ガイドブックにもモンレアーレをドゥオ―モと書いてあった。
本来ドゥオ―モ(Duomo)は、カテドラル(Cattedrale)のイタリア語読みで同意語のはずだが、何故なんだろう。

此処が「カテドラル」と呼ばれ「ドゥオーモ」と呼ばれないことと、内部が装飾の少ない簡素な佇まいなのとは関係があるんだろうか。

カテドラルの中は装飾が少なく、却ってほっと安らげる。

暫らくぼうっと佇んでいた。
そうだ、屋根に上がろう!来る時見た、屋根の上を歩いている人を思い出した。
あれは観光客が、屋根の上を歩いていたんじゃないか。
そう思って周囲を見ると、入口近くの、祭壇側とは反対の隅にロープが張ってあり、「ticket」と書いてある。

行ってそこにいる女性に、ロープの先を指さし「roof? ルーフ?」と言うと、何と5€(約670円)だと。
やはり屋根の上を歩けるらしい。嬉しかったが、同時にこの教会はこんなところで儲けるのか!と思った。しかし、こんなところに上りたがるのは不信心な観光客位だから、仕方ない(笑)。


ロープの中に入ると、あと10minute待てと。どうも入場する人数に制限があるようで、暫らくすると先に入っていた人たちがぞろぞろと降りてくる。

ようやく入れたが、石の壁に囲まれた狭く螺旋状になった階段を登る。長い階段で、前にいた年配の婦人は何回も休む。ようやく外に出ると、やっと息が出来ると思うと同時に、びっくりした。
私は普通のビルの屋上の平屋根みたいな場所と思っていたが、そこは中央のドームと鐘楼をつなぐ切妻形の傾斜屋根のてっぺんを、人がやっとすれ違える位の通路になっていて、そこを行くのだ。

切り妻屋根の上の細い通路を歩く。

カテドラルの屋根を歩く

楽しい!!周囲の景色が一望でき、ティレニア海に開けたパレルモの港が見える。あそこからはアフリカ大陸のチュニスやイタリアのサルディーニャ島へのフェリーが出ている。しかし何より風が気持ちいい。パレルモで一番楽しい場所かもしれない。

屋根の上は大分高い

マッシモ劇場のドームが見える。

カテドラルを出て来た。
そろそろまた手持ちのユーロが少なくなってきた。ローマに行く前に一度しようと、通り沿いにATMを捜しながら歩く。

しかしこうして観光地に行けば、5€だ、10€だと金を使う。
特にギリシア以降のユーロ圏に入ってから、目に見えて物価が高くなった。
カプチーノ頼んで2.5€で気安く払うが、325円だ。アテネの安ホテル(?)で宿賃3泊分114€をユーロで払う時、レセプションのおばあさんが日本円で計算(概ね15,540円)したらしく、自分のホテルの部屋代なのに、ええっーと絶句していた。

こちらに来てからカードで現金をキャッシングしているが、無くなるのが目に見えて早い。これでは毎食パニーニしか食べられないなぁ。
銀行の前にATMを見つけた。早速キャッシングする。5回目だ。
「ご利用日時:2018/6/7 20:00
ご利用金額(現地):203.000EUR
ご利用金額:27,672円
ご利用店舗:VIA VITTORIO EMANUELE,373
ご利用後残高:70,492円」

 

この後ヴィットリオ・エマヌエーレ通りを更に進んで、ノルマン王宮(Palazzo dei Normanni)に行く。王宮前はパルラメント広場だ。

今はシチリア州議会となっている、ノルマン王宮とパルラメント広場

この王宮は11世紀アラブ人の築いた城壁の上に、次にこの島を支配したノルマン人が12世紀に改築したものらしい。王宮を入って階段を上がり、廊下を進んだ先にパラティーナ礼拝堂(Cappella Palatina)がある。ここも壮麗なモザイク画が部屋中の壁や天井を飾っている。12€(約1,620円)。
でも申し訳ないが、やや食傷気味だ。この建物は、今はシチリア州議会の会場になっているらしく、パラティーナ礼拝堂の見学は議会が開かれている間は閉鎖になるらしい。

パラティーナ礼拝堂の豪華で精緻なモザイク画

キリストのモザイク画

帰りはパルラメント広場から裏手のバスティオーネ通り(Via del Bastione)に出てきたが、迷わない様に一旦ヴィットリ―オ広場を横切って、ヴィットリオ・エマヌエーレ通りに出てからホテルに向かった。

 

ホテルに戻ったら、15:00を超えていた。
洗面台で顔を洗ったら、右眼の下にものもらいの様なものが出来ていた。

心配な2つのことを調べる。
SIMの残量。
「ノンストップDataRoam SIM2Fly 4GB 15Daysパッケージのフルスピードでは、約1 GB 832.0 MBが残っています。使い切ったら、あなたのパッケージに基づいて減速して無制限の使用を得てください。有効期限:2010年10月6日21:57(タイ時間)。」

もっと心配しているストライキ情報を入手する。これはHISが出しているもの。
「最新ストライキ情報(2018年6月7日更新)
2018年6月7日現在発表されている イタリア国内の交通機関のストライキ情報です。
train鉄道
ストライキ予定日: 2018年6月7日(木曜日)
           8時間ストライキ(6/7 22:00- 6/8 06:00)
地区・対象施設: イタリア各地鉄道、
ストライキ参加者: 国鉄(FSI, TRENORD )、イタロ(NTV)職員
影響される事項: 上記実施時間中に予定されるイタリア各都市の鉄道機関のダイヤの乱れや運休、遅れなど

bus公共交通機関bus
ストライキ予定日: 2018年6月8日(金曜日)
           4時間ストライキ(08:30-12:30)
地区・対象施設: ローマ市公共交通機関(地下鉄、バス、トラム)
ストライキ参加者: ローマ市内公共交通機関職員
影響される事項: 上記実施時間中に予定されるローマ市の公共交通機関(地下鉄、バス、トラム)のダイヤの乱れや運休など」

これを見ると、明日のローマ行きの夜行列車は動きそうだが。そうあって欲しい。

 

18:30過ぎたので、ホテルを出て昨日の肉屋に行く。私の顔を見て、パニーノ?と。
今晩はサラミではなく、生ハムと、チーズとオリーブだ。ハムをスライスして挟むと、今日は昨日より沢山のオリーブを入れてくれた。手渡しながら、歯に硬いものが当たるからみたいなジェスチャーをする。
コーラを一緒に買って、4€(約540円)。
店にいた若い男性が、私が棚にあったコーラを取ろうとすると、こっちだと言って冷蔵庫にある冷たいコーラを出してくれた。私を見て「Giappone ジャポネ?」と言うので、「YES」と言うと、笑顔で「Tokyo? トキョウ?」と言うのでまた「YES」と言いながら店を出た。


ホテルに戻って食べる。
生ハムの塩気の効いた味が美味い。もしかしてあの肉屋のジェスチャーは種があるって言う意味かと、オリーブをゆっくり噛むと、やはり種が出てきた。昨日は無かったのに、不思議だ。しかしオリーブも塩気が効いて、バゲットとチーズに合う。

生ハムのパニーノ

美味しい。今日のオリーブには種がある。

明日は、無事ローマに旅立てる様祈ろう。