＜２６日目ー１＞
2018年 6月8日 金曜日 パレルモは晴れ 今日はそれほど暑くない。24度。時折小雨？
＜パレルモでSIMを買う＞
ホテル・コルテーゼ（HOTEL CORTESE）は総じて良い宿だ。部屋は広くはないが清潔で、蚊もいない。
ただバスルールは狭く、シャワーの時、水が飛び散らないように周りに巡らすビニールのカーテンが身体に纏わりつく。広いスペースが欲しいが、値段相応か。
スタッフも家族経営の様で、優しい。
唯一の欠点は、市場が近く、夜中の３時、４時まで凄まじい噪音や嬌声が聞こえる。私は眠れたが、なかなか慣れないと大変だ。
2ndフロア（3階）のダイニングで朝食。
9:40 チェックアウト。
宿代は既にクレジットカードで引落し済みなので、追加の支払いは無い。
レセプションで「Cloud you keep my luggage？」と言って、バックパックなどの荷物を預かって貰う。
向かったのはGoogle Mapのルート検索ではホテルから30分位先の、「TIM Store」。「TIM」はイタリア最大の携帯電話会社だ。そのSIMが買える代理店を、Googleマップを見て探した。そのくらいパレルモではと云うより、ホテルの近くでかもしれないが、携帯電話のショップが少ない。
散歩していても、携帯電話のショップを見かけることが無かった。
ローマに行ってから探しても良かったが、行くまでの間にいまiphoneに入っている「2FLY」のローミングSIMの容量不足で繋がらなくなるのも困るし、なによりローマでは観光客が多く、混雑するのでないかと思った。それなら空いているだろうパレルモにいる間に、手続きを済ませて置こうかなぁと思ったのだ。
一旦昨日行ったカテドラル迄出て、Googleマップに導かれるままに、カテドラルの横を右折してアーチを潜り、マッテオ・ボネッロ通り（Via Matteo Bonello）を北に向かって真っ直ぐ行く。
するとパピレト通り（Via Papireto）と名前が変わり、3本の道路が合流してくる。その先のT字路を左に曲がって、Corso Camillo Finocchiaro Aprile通りに入った。
この通りは左右に小さな商店が並んでいる下町っぽい風情だ。更に進むとポララ通り（Via Polara）との角のビルの１階に、ようやく小さなTIM Storeを見つけた。まったくGoogle Mapなしでは辿り着けなかった。
「空いている」はずと思って入った店だが、既に何組か先客がいて時間がかかる。女性連れの年配で大柄な男性が、ひとりしかいない店員と身振り手振りを交え長々と話しているが、ここは辛抱強く待つ。
その間に、iPhoneの言語を英語表示にしておく。iPhoneの「設定」→「一般」→「言語と地域」→「iPhoneの使用言語」から「English」を選択だ。此処でイタリア語なんかにしたら、逆に聞かれても対応が出来ない(笑)。
漸く順番が来た。店員は若い男性だ。
パスポートを見せ、「I`d like to buy a SIM card ? TIM for visitors 」と事前に調べておいたSIMカードの種類を言う。23€（約3,100円）と。「Please set it.セッティングもお願いします」と言って、セッティングもして貰う。
これでようやく明日切れる予定の「2FLY」からTIMに変更出来た。
ホッとして近くのカフェのテラス席で、カプチーノを飲む。2€（約270円）。テーブルに置いた携帯には「4G」が表示されている。以前みたいに「圏外」にならないと良いが。
しかし思うに、近頃の私は旧い歴史のある石作りの街並みや、教会や、エキゾチックな街並み、美しい景色などに興奮するより、異国の地で、駅でbiriettoを買って列車に乗ったり、バスで移動したり、買い物したり、今日の様に携帯のSIMの交換など、旅先で必須な日常の手続きを上手くこなすことの方に、喜びや興味が移っている様に思う。反対に、選んでヨーロッパを旅行する意味ってあるんだろうかと、心配になる(笑)。
ヨーロッパ文化への知識不足か、言葉の問題か、何かしらのもどかしさがあるなぁ。
今晩、ローマに向けて出発だが、そこに何か感動が残っているのか、心配だ。
ホテルへの帰り道、パレルモ大聖堂の少し手前に緑色のメルセデスの大型バスが停まっている。車体の横に日本語で「ようこそイタリアへ！」と描いてあった。日本人観光客が来ているみたいだ。
11:15 、歩き疲れた。パレルモ大聖堂カテドラルの長椅子に座って、しばし休憩。此処はパレルモではホテルに次いで長い時間を過ごしている場所だ。
昨晩、このカテドラルと「ドゥオーモ」と呼ばれるモンレアーレについてネットで見ていたが、1184年「カテドラル」が出来た時、ローマ教皇と世俗権と宗教権の間で覇権を争っていたシチリア・ノルマン王国のグルエルモ二世が、モンレアーレに「ドゥオーモ」を造ったという経緯がある様だ。
大分休憩した。
この間に沢山の観光客が訪れる。団体も多く、中には日本人の団体もいた。「南イタリアとシチリア島」なんて言うツアーかなぁ。皆年配の男女で、着くや否やガイドの説明が始まる前に長椅子に腰掛けている。Tourは疲れるよね。
空が曇って、細かい雨粒が落ちている。
この旅行を始めてから、初めての雨かな。
