<2日目ー1>
2024年7月23日 火曜日 クアラルンプール 晴れ 最高36℃ 最低26℃
<KLIA到着・eSIMでローミング>
ANAのNH885便は、06:00にクアラルンプール国際空港(KLIA)に到着した。
飛行機が長いタキシングの後、ようやく駐機場に止まっても、なかなか降機のアナウンスがない。多くの乗客が棚から手荷物を取り出して、通路に並び始めている。
私は座席に坐ったまま、ウェストポーチからiPhoneを取り出して、「機内モード」を切る。
羽田空港で搭乗した時、iPhoneの設定は、「設定」「モバイル通信」「SIM」から、主回線(SIMカード、日本で使っているdocomo回線)を「ON」から「OFF」に、事前にインストールしてあった副回線(旅行用eSIM)」も「OFF」の状態にしたままだった。
この副回線(旅行用eSIM)」は、今回の旅行のために初めて使ってみる「eSIM」の「Airalo」の回線だ。これを日本に居る間に自分のiPhoneに入れ、セッティングするのも、慣れない私はかなり苦労した。
座席に座ったまま、iPhoneの設定を変更する。
「主回線」(SIMカードのdocomo回線)は「OFF」のままで、「副回線」(旅行用eSIM)を「ON」にする。
そして、「副回線」の下にある「データローミング」を「ON」の状態にする。
すると、「eSIM」の「Airalo」が早速マレーシアの電波を捉えて、ネットが繋がった。なかなか凄い。
今回の旅行では「eSIM」を使うことにしたが、今までの旅で、メールや写真以外でスマートフォンを使って旅行した最初は、2017年2月から3月のインドネシア・ジャワ島の時だった。
Googleマップも使ったが、あくまでホテルやレストラン、カフェなどWi-Fiの繋がる場所でだけだった。
次は同じ2017年の5月から6月にかけて行ったミャンマーだった。この時は、タイからミャンマーに陸路で入って、モーラミャインでミャンマーの現地SIMカードを買ってそれを使った。
2018年5月から6月のヨーロッパでは、ヨーロッパ各国でローミングができるタイのSIMカードを日本にいる間にAmazonで買って、それを国内のSIMカードと入替えて使い、旅行途中のイタリアでSIMの使用期限が切れたため、現地イタリアのSIMカードを買って入れ替えて使っていた。
いずれも使ったのは物理的なSIMカードだったので、その間日本で通常使っていたSIMカードは取り出して別に保管して持ち歩いていた。
それが、今回は物理的なSIMカードではなく、「eSIM」にしたのだ。これならSIMカードの差替えもなく、日本のSIMとはiPhone内でいつでも切り替えができる。
<今どきの入国・昔ながらの両替>
ここはKLIA(Kuala Lumpur International Airport、マレー語ではLapangan Terbang Antarabangsa Kuala Lumpul)のTerminal1だ。
飛行機が着いたのはサテライト・ピアと言う建物。ここから歩いて、バスの乗り場に向かう。
以前はイミグレーションのあるコンタクト・ピアと言う建物まではトラムの様な電車が通っていたらしいが、いまは改修中で、代わりにバスに乗る様だ。
ANAの駐機場はサテライト・ピアでも一番端の方にあるみたいで、大分歩いてから突き当りをエスカレーターで1階に降りると、バス乗り場だ。
トランシーバーを手にした、トゥドン(Tudung)被った制服姿のマレー人の女性の係員が、乗り場を案内している。
トゥドンとは、マレーシアでムスリマ(Muslima回教徒の女性)が頭に被るスカーフ(アラビア語では「ヒジャブHijab」、インドネシアでは「ジルバブJilbab」)のことの様だ。
バスは次々とひっきりなしに来るので、待つことなく乗り込むことが出来た。
もう朝の6:00過ぎだが、まだ夜が明けきっていない様に暗い。東京なら7月は5時前には日が昇って、6時にはもうすっかり明るくなっているころだ。やっぱり西に来ると夜明けが遅いのかなぁ。
暗い中、建物の横や飛行機の並ぶ駐機場を走って、バスがターミナルビルに横付けされた。
コンタクト・ピアという建物に入り、案内表示に従ってまた長い廊下を歩いてイミグレーションに向かう。
すると前方に、カウンターを前に沢山の人がつづら折りに並んでいるのが見えた。
ああ、あそこに並ぶのかぁと一瞬憂鬱に思ったが、何回かKLIAを使用している娘は、勝手知ったようにその横を通り抜け、先に進むと、僅かな人しかいないイミグレーション・カウンターに並んだ。
呆気にとられている私に、このイミグレーションでは、昨日日本に居る間にスマホでMDACを登録していたので、日本のパスポートを持って居れば、機械にパスポートをかざすだけだと説明してくれる。
確かに、機械にパスポートの顔写真のあるページを読ませると、あっという間に済んで、入国ゲートを通ってしまった。
逆に、入国のスタンプは押して貰えない。日本のイミグレの様にスタンプだけ押してくれないかなぁと窓口の女性係官に声を掛けたら、にべもなく「No!!」と言われた。
制限エリアを抜けて、到着ロビーにある両替所「Asia Exchange SDN GHD」で、日本円2万円をマレーシア・リンギット(MYR RM)に両替する。
空港はレートが悪いと言われるが、今では殆どの支払いをカードなどで済ませるので、現金の出番は少ない。さらに10日間前後の滞在期間で、左程の額でもなければ、街中に出てレートの良い両替店を探す手間の方が大きくなると思ったのだ。
JPY20,000がRM520。JPY1,000がRM26。RMは、約38円。