<7日目ー4>
2024年7月28日 日曜日 マラッカMelaka 最高34℃ 最低27℃。
ようやくマラッカに着いた途端、今度はランドリーを探して歩きまわっている。
<ついにランドリーを見つけた!!>
ジュースを飲んだココナッツ屋のご主人の言葉通り、通りの角に、ローカルのインド人の人達が憩っている喫茶店の様な場所がある。ここを曲がってみるが、しかしどこにもランドリーの看板は無い。
がっかりしながら、今度は前を歩いてくるローカルの人にまたランドリーを聞くと、この先の右にあるという。
しかし周囲の店は殆どが閉まっていて、見得る限りランドリーの看板も無く、此処にも小型トラックの荷台からココナツを荷下ろししている商店以外、人気が無い。
在ると言っていたけどなァと思いながら右に湾曲する道路に沿って進むと、十字路の角に、在った!!
それも、なんとランドリーの店ではなく、意外にも店の表に「DOBI BANDA KABA」と描かれたコインランドリーだった。
多分Banda Kabaと言う名前の洗濯屋ということかな。見ると建物の上階はゲストハウスになっている。
「DOBI」はマレー語で洗濯の意味だ。「Kedai Dobi」で洗濯屋、「Kedai Buku」なら本屋だ。インドネシア語なら洗濯は「Cuci」、洗濯屋は「toko cuci」だ。マレー語とインドネシア語は親戚同士みたいが言葉の様だけど、違うところも多いみたいだなぁ。
しかし、びっくりした。まさか東南アジアにコインランドリーがあるなんて。
しかし安くて豊富な人手がある東南アジアでは、コインランドリーなど不要だと勝手に思い込んでいただけで、いつの間にか時代は変わっているのかもしれない。
ようやく探し当てたランドリーならぬコインランドリーには、洗濯槽5台、乾燥機が6台づつ並んでいた。
しかし、どうやって使うんだろう。やり方が分からない。
でも幸いに、店内に先客がいた。中年の中華系の男性が、乾燥機から洗濯物を取り出している最中だった。
「Excuse me. Could you tell me how to use this machine?」と聞いてみた。
すると彼は手を止めて、洗濯槽の使い方、終わったら乾燥機に入れて、此処を押してと親切に教えてくれた。
更にこの洗濯の機械で使う、専用のトークンの両替機の使い方も教わった。
地元の人かと聞くと、台湾から来た旅行者だと。私が「My English not good.」と言うと、「Me too.」とお互い笑顔になる。彼は終わった洗濯物を旅行用のキャリーバッグに押し込んで、帰って行った。
洗濯槽で洗い26分、RM5(約170円)。乾燥機も25分で、RM5。
はるばるマラッカまでやって来て、最初にするのがコインランドリーでの洗濯かぁと、笑みが浮かぶ。
あくせく観光地や夜市を巡るのではなく、コインランドリーで洗濯物が出来上がるのを何もせずと言うか、何も出来ずに待っている。無為で無駄で、ばかばかしい様な時間が流れて行く。でも自分らしくて良いか。マラッカの風に吹かれながら、店のベンチに座って待っている。
手持無沙汰で、iphoneを開いてニュースを見る。
登山家の平出和也さんと中島健朗さんが、パキスタン・カラコルム山脈のK2登山中に滑落したらしい。驚いて、言葉も出ない。
<マラッカ最初の夕飯>
洗濯の終わった衣類をホテルの部屋に置くと、お腹が減って来た。まだ日は暮れていないが、直ぐに日没になりそうな時間だった。
今日は日曜日で、ホテル前のラクサマナ通りJl.Laksamanaは車両の通行止めで、時折大きな音楽を鳴らし、煌びやかな電飾で飾られた三輪自転車トライショー(ベチャ)がお客を乗せて通って行く。
オランダ広場Dutch Square前のマラッカ川に架かった金聲橋Jembatan Tan Kim sengの向こうに続くジョンカー・ストリートJl.Hang Jebatでは、有名な夜市が開かれて、出店と人出で溢れかえっていることだろう。
私は金聲橋のひとつ上流の橋チャン・クン・チェン橋 Jambatan Chan koon Chengでマラッカ川を越えると、中国人街に入って行った。
この通りはJln.Kampung Pantaiで、さしずめ「海岸の村」通りの意味だろう。
橋手前の通りJln.Temenggongは広くてにぎやかだが、橋を渡った途端、この通りは数ブロックだけジョンカー・ストリートと離れているだけなのに、人通りはたまに欧米人の観光客が歩いているくらいで、ひっそりしている。
18:20、ここでまだ夜の営業を始めたばかりの様な、「君子称VSPACE」と書かれた小さな中華系の店に入った。
中は未だ客が1組しかおらず、ところどころのテーブルにコンロが置かれている。火鍋が売りなのかもしれない。
若い女性が来てテーブルにメニューを置く。
中を見ると、写真付きで、最初に鳥のもも肉が入った濃い目のスープとご飯のセットが載っていた。
美味しそうなので、これにした。メニュウーを指さし、「I’ll take this. Please.」と言ったが、指さしだけで分かった様だった。それとアイス・ティーを注文した。
店の中では、先客の子供二人が走り回っている。ようやく来た料理のスープをスプーンですくって飲む。美味い。鶏肉も柔らかく、スプーンで削ぐと簡単に骨から剥がれた。スープとご飯を交互に食べながら、あっという間に食べてしまった。
Herbal Chicken Soup with Rice(RM12)、Lipton Tea Bag(RM3.5)。これにService charge 10%が付いて、RM17.05(約579円)。