歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

トルコからギリシア、イタリアへひとり旅(2018年) <27> 16日目 オリンピアOlympiaでスタートを切る。

<16日目>
2018年 5月29日 火曜日  オリンピアは快晴 29度。

< オリンピアOlympiaでスタートを切る!>
蚊にも悩まされず(笑)良く寝たが、5:45、突然呼吸が出来なくなって起きた。
仰向けに寝ていたから無呼吸症になって居たのか⁈

久しぶりに髭を剃って、一階のダイニングに食事に行く。
年配の欧米人ばかりだ。いつものバゲットとジュースではなく、フライドエッグなどもあって美味しい。
iPhoneにまた危険回避情報メールが入る。
ギリシアのストライキ情報が二転三転している。

 

9:40、オリンピア遺跡に行く。
街の真ん中を通るプラグシティレス・コンティリ通りを突き当たり、左に曲がってKLADEOS川を渡る。すると観光バスが止まった広い駐車場があり、すぐ上が遺跡のチケット売り場になっている。ホテルからものの15分位だ。
此処では大きく広がった欧米人の観光客の集団が、小さな小屋の様なチケット売り場の1つしかない窓口に向かって殺到するいつもの光景が広がっている。それぞれが手に20€札を持って、グループのメンバーと喋りながら輪を縮めて行くのだが、窓口直前の数人だけは列になって並んでいる。
輪の後ろから付いて行ったら到底窓口に辿り着けないし、その頃はまた新しい観光バスが着くだろう。
私は大きな輪の中の隙間を縫って、なんとか窓口前の列の後ろに並んで、ようやくチケットを入手した。
遺跡と2つの博物館の共通チケットで、12€(約1,620円)だ。

オリンピア遺跡の入場券12€

遺跡の中は広いが、多くは礎石や塀などしか残って居ない。

入ると右手に列柱が残ったパレストラ(Palestra)闘技場があり、左には円柱の一部だけ残ったフィリペイオン(Philipeion)、中心に巨大な礎石が残ったゼウス神殿(Temple of Zeus)が見える。澄んだような青空に湧き上がる白い雲。陽射しが強く、オリーブの木陰を伝って歩く。

オリンピア遺跡

アーチだけが残った小さな入場門を潜ると、突然大きく平坦なスタジアムが現れる。長さ約200m、幅約30mの長方形のトラックだ。
これを観るとみんな童心に帰るのか、石で作られたラインに沿ってスタートを切る真似をする。それを仲間の男性や女性が写真に撮っている。
私は誰も行って居ない向こう側の端まで行ってみた。すると何人かの男性が、我もと歩いたり走ったりして付いてくる。
オリンピアは遺跡としてはエフェスやアクロポリスの様に見応えのあるものではないが、ただ古代のオリンピアンが実際に走ったトラックに立っていると言うだけで、えも言われぬ高揚感がある。不思議だなぁ。

このアーチを潜ると

スタジアムのトラック

みんなスタートが切りたくなる(笑)

11:15 木陰は風が気持ち良い。
突然激しい笛の音。立て続けに聞こえる。
別の木陰にいる黒い制服のシャツを着た女性のスタッフが、遺跡に登ったりする人を注意している。この日本では高圧的と言われかねない注意喚起は、アテネのパルテノン神殿でも行われていた。

戻ろうとして、ゼウスの妃ヘラを祀ったヘラ神殿(Heraion)を見つける。大きく太い柱が建っている。ここはオリンピックの聖火を採火する場所だ。

ヘラの神殿跡

遺跡を出て、オリンピア考古学博物館に行く。
有名な勝利の女神ニカの像。ヘルメスの像。トロイの王子ガニュメデスを攫うゼウス像など、有名な彫刻が並んでいて圧巻だ。身体がこれほど疲れていなければ、ずっと見ていたいほどだ。

12:15 お昼になったが、もうひとつの古代オリンピック競技博物館に行ってみる。

 

< 今日の昼食も大盛だぁ!>

13:00 昼食にしようと、プラグシティレス・コンティリ通りをホテルに向けて歩き出す。
どのレストランのテラス席もいっぱいだ。
その中のひとつのレストランで、空いていたテラス席に座り、ギロ・グリースを食べる。ピタ(薄いパン)に手巻き寿司風にギロ(炙って削いだ肉)を挟んだギロピタでは無く、一皿にドネルケバブ風に削ぎ落とした肉のギロとフライドポテト、硬めのピタと生の玉ネギ、トマトが山盛りで載っている。日本なら優に3人前位ある。
肉もポテトも野菜も美味しいが、なにせ量が多く、しかも顎がくたびれる。
日本には「柔らかい=美味しい」の評価があるが、少なくもギリシアでは無いみたいだ(笑)

ギロとコーラで10€(約1,350円)。

プラグシティレス・コンティリ通り沿いのテラス席

ギロ・グリース。どこでも大盛。

お土産も売っているスーパーマーケットに入る。
一個5.5€(約740円)の海綿を2個、0.5Lの水0.4€(約55円)。消費税が入って、合計11.44€(約1,550円)。
Tシャツ一枚 10€(約1,350円)、タンクトップ一枚9€(約1,220円)。高い!
一旦ホテルに戻る。
シャワーして休憩。

17:00 レセプションに行く。親切な中年の男性が対応してくれる。多分あのしっかりおばあちゃんの息子かな。
明日の朝此処からパトラまで行きたいが、「Could you tell me the bus schedule from Olympia to Pyrgos? オリンピア→ピルゴスの時刻表を教えて欲しい」と言うと、親切にPCで調べてくれた。ストライキのことは何も言わない。バス会社のHPに「ストライキ実行!」の文字が出ていないのなら、多分明日のストライキはないのだろう。
ついでにバスの出発場所を聞くと、ホテルの出口まで出てきて、ほらあそこだと旧オリンピア駅の駅舎の前を指す。
洗濯物も出来たよと、おばあちゃんが持ってきてくれた。
一旦部屋に洗濯物を持って上がり、再び外に出た。

 

旧オリンピア駅に行ってみる。確かに線路が途切れている。此処も赤字路線だったのかなぁ。
私がピルゴスから来たバスも乗客は多くなかった。オリンピアは一大観光地だが、殆どはアテネから観光バスで来てしまうのではないか。
駅舎の前に、時刻表も何もないバス停の標識があった。

 

スーパーマーケットに行き、今晩の夕食、クロワッサンとジュースとヨーグルトと、ビールを買う。
帰ってからクロワッサンやヨーグルトを食べる。ヨーグルトの蓋を開けてからスプーンがないのに気づいて、部屋の中を捜してみたが、無い。借りに行くのも面倒なので、舌で舐める様に食べた。
シャワーを浴びる。漸くホッとする。
これからビールを飲もうかなぁ。