歳をとっても旅が好き

海外ひとり旅の記録?いや記憶かな

インドネシア・ジャワ島ひとり旅(2017年) <9> まだまだ3日目 ようやくジョグジャカルタに到着!!

<3日目ー3> 

2017年 2月23日 木曜日  ジャワ島は曇り 暑い。

 

<ジョグジャカルタに向かう長距離特急列車「TAKSAKA PAGI」の中では>

8:50、ジョグジャカルタ行き長距離特急列車「TAKSAKA PAGI」は、ジャカルタのガンビル駅を出発した。

出発から2時間40分経って、ようやく最初の停車駅チルボン(Cirebon)に停車した。
チルボン(Cirebon)はジャワ海に面したジャワ島北岸の港町だ、つまりこの列車はバンドゥン(Bandung)を通らず、海は見えなかったがずっとジャワ海側を通って来た訳だ。

ジャワ島の主要な鉄道幹線、ジャカルタ=スラバヤ(Surabaya)間の路線は、ジャカルタを出発してチルボン、スマランなどジャワ海に面した北岸を通ってスラバヤのパサール・トゥリ駅に着く「北幹線」と、ジャカルタを出発後一旦南東に進路を取り、バンドゥン、ジョグジャカルタ、ソロ、など内陸やインド洋に面した南岸を経由して、その後また北東に進んでスラバヤの、今度はグブン駅に到着する「南幹線」がある。
また同じ「南幹線」でもバンドゥンを通らず、チルボンから内陸に入って行く路線もあるらしいが、今乗っている「TAKSAKA PAGI」はジョグジャカルタまでその路線を行くのだろう。

何故かTVのモニターからは「ブンガワン・ソロ」(Bengawan Solo)のメロディが流れている。昔日本でも流行ったが、インドネシアで聴くと感慨深い。
もともと1940年に、Gesang Martohartonoと言う人が作ったクロンチョン(Kroncong)と云うインドネシアの大衆音楽らしい。
戦時中にジャワ島に進駐した日本軍への慰問などを通じ日本兵にも愛唱され、それが戦後の1948年日本人歌手が日本語の歌詞を付けて歌って流行り、そのせいで私にも耳馴染みがあったのかもしれない。
しかしまだソロ川(Solo Sungei)の流域に着くには早いだろう。
チルボンに約20分停車し、11:50に発車。

遠くに山が見えて来た。
ジャカルタを出てから、ずっと見渡す限り平原だった。それが線路の左右に山がみえる。
列車の中には小さな子供や赤ちゃんが何人も乗っている。厳つい顔のお父さんが歩き始めた男の子の手を引いて、何回も通路を往復する。後ろの方では赤ちゃんが大きな声で泣き出す。
子供は泣き声も可愛い。
車窓からは高い木の森が続き、椰子やバナナの木も見える。

13:40、フルオケルト(Purwokerto)に停車。既にジャワ島を縦断して、インド洋側に近づいている。多くの乗客が下車した。
インドネシア国鉄(PT Kereta Api)のプラットフォームは低く、線路から4、50センチ位の高さしかない。プラットフォームから線路に降りるのは簡単だが、列車からプラットフォームに降りる際は大変なので、鉄製の三段の階段が用意されている。
この間私はガンビル駅で買ったドーナツをもう一つ食べ、水を飲んで昼食終了。他の乗客もそれぞれ食事を持ち込んで食べている。

昼食用にとガンビル駅で買って来たドーナツ。


14:50、出発から丁度6時間が経った。
揺れる車内を通って、コーチ(Coach)の後ろにあるトイレに行く。左右の乗客は、みんな思い思いの格好で寝ている。2、3歳の女の子が寝入った母親の横に立って、つぶらな瞳で私をじっと見ていた。

15:05、Kebumenに停車。いよいよジョグジャカルタ(Yogyakarta)が近づいてきた。
線路に沿って、モビル(Mobil車)やスペダモトールの走る道路が見えてきた。護岸が整えられた川を横切る。すれ違う列車も増えてきた。


<ようやくジョグジャカルタTUG駅に到着!!>
16:32、ようやくジョグジャカルタTUG駅に到着。7時間42分掛かった。
列車を降りると、他のコーチからも難儀そうに低いプラットフォームに降りてきた沢山の乗客と一緒に、駅の出口に向かう。
色とりどりのジルバブを被った女性やトランクを引っ張るジャンパー姿の男性と共に、ジャカルタでは見なかった大きなバックパックを背負った若い欧米人の男女も数多くいる。
人の流れのままに進んだが、改札を通らないまま雑然とした広場に出て仕舞った。

用意していたボーディングパスも手元に残ったまま、何か駅舎の裏口から押し出された様な気分だ。
しかしすぐにタクシーやベチャ(Becak)の呼び込みが殺到してくる。ベチャとは客が前に乗る三輪自転車タクシーで、ベトナムのシクロ(Xichlo)と同じだ。
今晩泊るホテルが何処にあるのか分からないし、トランクを引きながら行くのも大変なので近くのベチャに乗ろうとすると、白いシャツを着たドライバーでもなさそうなおじさんが、あのベチャに乗れと指さす。どうも。手配師らしい。

ベチャの運転手にホテル名を告げると、走り始める。
15分くらい、駅を背に真っ直ぐの道Jl.Gandekanを南下する。後ろからペダルを漕ぐおじさんの荒い息遣いを聴いているうちに、今晩からの宿「イビス・スタイルズ・ジョグジャカルタ」(Ibis Styles Yogyakarta)に到着した。
Rp.40,000(約340円)だったが、あの荒い息遣いを聞いていたのでRp.50,000札出したが、お釣りを貰いかねた。

<今日の宿に到着>
ホテルは正面の壁面を木で装飾された、白いコンクリート製4階建ての建物だ。
此処もジャカルタで泊まった「ibis Arcadia」と同じアコーホテルグループの系列店だ。このグループには、イビス、スタイルズの他にバジェットと言う種類のホテルがあった様だ。どうせなら、バジェットにしておけばリーズナブルで良かったかな(笑)。

「イビス・スタイルズ・ジョグジャカルタ」(Ibis Styles Yogyakarta)

 

レセプションでパスポートと日本でbooking.comでした予約表を出すと、何も言わずにcheck inできた。以前の様にRegistration formの様なものを書く必要もない。今回の旅行で初めて使ったが、本当にネット予約は便利だ。
宿泊代金 6泊分RP3,752,500(約31,800円)をカードで支払い。1泊5,300円か。

今晩から此処に6泊する予定だ。
部屋に入って荷を解くと、流石に疲れた〜とベッドに横になってしまう。見上げると部屋の天井には「KIBLAT」(メッカ)の文字が記されていて、ムスリム(Muslim)の国らしい。
部屋の内装も殆どジャカルタの「ibis Arcadia」と変わらない。窓から高層のビルと、モナスの炎が見えない以外は。

ホテルの室内

室内

部屋の天井には「KIBLAT」(メッカ)の文字


朝、昼とドーナツ2個では流石にお腹も空いた。億劫なのでホテルの1階にあるレストランに行く。牛肉のスパイシー煮込みと冷たい紅茶「エス・テー」(Es teh)を注文。牛肉の煮込みは口の中がヒリヒリするが、予想外に美味しい。ついでにスライスフルーツを頼む。Rp.124,025(約1,050円)。意外に高くて驚いた。
明日は溜まった洗濯物をランドリーに出さなければ。着るものが無くなる〜‼

今日の夕食